村松倫明さん(48)
有限会社ピアーズ 代表
ITプロジェクトを成功させるためには、円滑なプロジェクト運営やリスク管理などが必要。その担い手としてプロジェクトマネージャーの注目が高まっている。しかし、プロジェクトマネジメントを的確に実施できる人材がなかなかいないのが現状だ。このような中、村松倫明さんはコンサルティングやプロジェクトマネジメントを引き受ける会社を立ち上げた。プロジェクトマネージャーの起業について、現在取り巻く状況などを含めて聞いた。
起業までの道のり | |
---|---|
1982年 | エンジニアとして周辺機器メーカーに就職 |
1987年 | 金融系SI企業に転職し、サブリーダーとして従事 |
1989年 | テクニカルチーム、次いでDB技術支援チームのリーダーになる |
1994年 | SIプリセールスエンジニア部門の部門長になる |
1995年 | SI案件のプロジェクトマネージャーになる |
1997年 | 米国ソフト開発企業に転職し、システム開発企業に対してコンサルティングを実施 |
2000年 | 独立しコンサルティング会社ピアーズを設立 |
フリーのPMがPMOスタッフとして参画
企業のITプロジェクトを支援する有限会社ピアーズを立ち上げた村松さん。フリーのプロジェクトマネージャーであれば、外部スタッフとしてプロジェクトに参加するという働き方がすぐに思い浮かぶ。では、会社となると実際はどのような業務を行なっているのだろう。
「会社設立当時は、外部スタッフとしてプロジェクトに参加していました。しかし、現在はコンサルティングがメインで、クライアント企業にどっぷり入ってプロジェクトマネジメント業務を行なうことはほとんどありません。プロジェクトマネジメントの依頼は、フリーのプロジェクトマネージャーの方に『ピアーズのスタッフ』として参画してもらい対応しています。その場合、自分のプロジェクトマネージャーとしての経験を生かして、パフォーマンスを上げているか確認したりアドバイスをしたりすることもあります。たとえば、参画したプロジェクトマネージャーに文章作成スキルが足りないと感じたら、どう書くべきかを指導するのです。あくまでも『ピアーズのスタッフ』として仕事をお願いしているので、1人1人の知識やスキルなどの資質や能力を見極め、顧客が満足するサービスを提供することが大切になってきます」
注1:PMO(Project Management Office)
PMOとは、プロジェクトが円滑に遂行されることを支援する専門部門
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