島編のコスに着せ替えできるナディア! 懐かしいー!
日本がまだPC-9801王国だった1991年。VMに次ぐ98の名機DAが登場し、OSはMS-DOS 5.0が標準だった時代に、そのアニメはオンエアされた。それまで“海洋モノのアニメはヒットしない”というアニメ業界の定説を覆したのが「ふしぎの海のナディア」である。
“海洋モノはダメ”という定説に加え、ヒロインはサーカスに売られちゃったアフリカ系少女14歳、不殺生をモットーとするため肉や魚を一切食べないという偏食主義者で、性格もキツイ(ツンツンデレ)。さらには普段からこの半裸のコスチュームに“タイムボポカン”シリーズの悪役をパクった、いやいや、オマージュした敵。業界では放送前に「ダメだろ」と囁かれていたほどだ。
今なら思いっきり深夜枠の設定なんだが、これが金曜ゴールデンのNHKでオンエアされてしまったのだ! そして予想に反して大ヒット! ちなみのNHKへの企画プレゼンでは、詳細な設定は伏せて“「海底2万マイル」をベースにした、少女ナディアがお父さんを探し世界を旅する”アニメとしてネジ込んだという噂だ。あながちウソじゃないんだが、「海底2万マイル」を原作に謳っているものの、潜水艦とその船長の名前ぐらいしか取り入れていない感じも……。
当時の世界情勢は“湾岸戦争”が勃発中。19時のNHKニュースが放送延長され、不謹慎ながらも多くのマニアが“戦争中継よりナディアを放送しろ!”とテレビの前で叫んでいた。が、番組はどんどんと放送延期。
一方製作サイドも“かなり”遅れており、放送が延期になるのは渡りに船だったが、さらに遅れてヤバイことに! そこで慌てて海外の協力会社を使ったのが、伝説の“無人島編”(“島編”とも言う)だ。それまでツンツンしていたナディアが主人公にデレになっていくストーリーは良かったのだが、絵が崩壊してて、マニアとチビッ子は“誰これ?”とお茶の間を混乱させた。
この無人島編は、ナディアの赤いコスチュームから、白い布に変更され、マニアには思い出深いコスチュームとなっている。それがこのフィギュアに添付されいる!
筆者はこのコスチュームを見ると、湾岸戦争の映像を思い出してしまう。緑色の映像で、中央にそびえる塔の脇を砲弾の閃光が飛び交うアノ映像である。ちょうどあの頃に無人島編がオンエアされたのだ。
一応背中からのショットも……。
もちろん着替えが可能なので、こういう姿も見られる。ええ、ブラとパンツじゃなくて、水着ですよ~。
みなさまに夢と希望と明日の活力をお届けするASCII.jp。ここでとっておきの改造案を提示しておこう。
ガンダムマーカーのホワイトで、ブラの肩ヒモを描いてみよう! さらにガンダムマーカー極細グレーで、フリルやレースをトッピング!
――かなりイイかも?
原型師は、以前にお伝えした「ToHeart2」の寝そべり“いいんちょ”を手がけた桜坂 美紀氏。さらにスーパーバイザーとして、うたたね ひろゆき氏も加わっている。なおスケールはちょっと小さめの1/10で伸長160mmだが、これまで見てきた通りの完成度だ。
「ふしぎの海のナディア ナディア」は、Waveより7月下旬に発売される予定で、価格は4830円となっている。
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