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ASCII Power Review 第229回

8.8インチの「大型」ディスプレーが魅力

タブレットやノートPCとしても使えるポータブルゲーミングPC「Legion Go」実機レビュー

2023年12月18日 10時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 レノボは着脱式コントローラーを採用したモバイルゲーミングUMPC「Lenovo Legion Go」を発売した。

 本製品はCPUに「ROG Ally」が先行搭載していた「Ryzen Z1 Extreme」を採用。後発だが8.8型、WQXGA、144HzのIPS液晶ディスプレーを搭載しており、表示性能でアドバンテージを確保している。またコントローラーをはずせば、タブレット端末としても利用できるのも魅力だ。

 Lenovoから試用機を借用したので、詳細スペック、デザイン、使い勝手、パフォーマンスについてレビューをお届けしよう。

「Legion Go」実機レビュー

レノボ・ジャパン「Lenovo Legion Go」13万4860円

CPU/メモリー/ストレージのスペックは
ASUSのROG Allyと同じ

 「Lenovo Legion Go」に用意されているのは1モデル。OSは「Windows 11 Home」、CPUは「AMD Ryzen Z1 Extremeプロセッサー」(8コア、16スレッド、最大5.1GHz、9~30W)を採用。メモリーは16GB(LPDDR5X、オンボード)、ストレージは512GB(PCIe Gen4 x4接続M.2 SSD)を搭載している。

 ディスプレーは8.8型WQXGA IPS液晶(2560×1600ドット、16:10、輝度500cd/m²、リフレッシュレート144Hz、10点マルチタッチ対応、光沢、Corning Gorilla Glass 5)を搭載。オーディオ機能はステレオスピーカー(2W×2)、アレイマイクを装備。ウェブカメラは省略されている。

 インターフェースは、USB 4(40Gbps、DisplayPort、PowerDelivery対応)×2、microSDメモリーカードスロット×1、3.5mmコンボジャック×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.3をサポートしている。

 本体サイズ/重量は、タブレットのみで約210×131×20.1mm/約639g、タブレット+コントローラーで約298×131×40.7mm/約854g。49.2Whのリチウムイオンポリマーバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は約7.9時間、充電時間は約1.2時間だ。

 ASUSが発売しているポータブルゲーミングPC「ROG Ally」がRyzen Z1 Extreme /RAM16GB /SSD512GBという構成なので、CPU/メモリー/ストレージのスペックは同じ。

 主にディスプレーのサイズ・解像度・速度、脱着コントローラーで差別化を図っているが、Lenovo Legion Goが13万4860円、ROG Allyが10万9800円と2万5060円の価格差がある。

「Legion Go」実機レビュー

ディスプレーは8.8型WQXGA IPS液晶を搭載。ゲームコントローラーは「Legion Space起動ボタン」、左スティック、十字キー、メニュー、表示、「設定ボタン」、ABXYボタン、右スティック、タッチパッドを装備

「Legion Go」実機レビュー

独自の冷却システム「Legion Coldfront」を採用。冷却ファンは背面から見て左上に内蔵されている。背面にはM3/M4ボタン、マウス・ホイール、右コントローラーのリリース・ボタン、Y1/Y2ボタン、左コントローラーのリリース・ボタンを配置

「Legion Go」実機レビュー

本体上面にはLB/LTボタン、ボリュームボタン、USB 4、microSDメモリー、コンボジャック、電源ボタン、RB/RTボタン、本体下面にはUSB 4、FPSモード・スイッチ、センサーを用意

「Legion Go」実機レビュー

「Legion TrueStrikeコントローラー」はエルゴノミックデザインを採用。右側面にはM1/M2ボタンを配置

「Legion Go」実機レビュー

左右コントローラーにはバッテリーを内蔵。本体からはずしてもワイヤレス接続により利用可能だ

「Legion Go」実機レビュー

左右側面にはコントローラーを接続するための金属接点が用意

「Legion Go」実機レビュー

タブレットのみのサイズは210×131×20.1mm、重量は約639g。片手で握るにはやや大きめだ。とは言え8.8型WQXGA IPS液晶はブラウジング用端末として快適な解像度、サイズを備えている

「Legion Go」実機レビュー

パッケージには本体、ハードケース、ACアダプター、コントローラードック、説明書類が同梱

「Legion Go」実機レビュー

ACアダプターのケーブル長は実測177cm

「Legion Go」実機レビュー

ACアダプターの型番は「ADLX65ULGU2A」。仕様は入力100-240V~1.8A、出力5V 3A、9V 3A、15V 3A、20V 3.25A、容量65W

「Legion Go」実機レビュー

ハードケースのサイズは実測約330×160×80mm、重量は実測431g

「Legion Go」実機レビュー

ハードケースには中空部分が設けられている。落下などの衝撃にもある程度耐えられそうだ。

「Legion Go」実機レビュー

タブレットとコントローラーを合わせた重量は実測852.5g

ノートPCのように使うときはもちろん
ゲームをプレイするにもキックスタンドが便利

 「Lenovo Legion Go」で一番気に入ったのは8.8型ならではの視認性の高さだ。

 モバイルゲーミングUMPCのなかで最大クラスのディスプレーは、グラフィックの細部まで見やすいし、目の疲労も少なく感じる。その一方で、WQXGA(2560×1600ドット)の解像度、144Hzのリフレッシュレートは、「Ryzen Z1 Extreme」の性能では3Dゲームで生かしきれない。とは言えWQXGA解像度は2Dゲームや一般アプリ利用時には大きなメリットだ。

 ただ試用していてROG Allyより246g重いボディーには少々疲労を感じた。ゲームをプレイする場合でもキックスタンドを積極的に活用することをお勧めする。

「Legion Go」実機レビュー

取り外し可能な「Legion TrueStrikeコントローラー」はサイズが大きめだが、そのぶんしっかりとホールドできる

「Legion Go」実機レビュー

「コントローラードック」にコントローラーを装着すると、縦型マウスとして利用可能だ

「Legion Go」実機レビュー

背面にはキックスタンドを装備。角度は無段階で調整できる

「Legion Go」実機レビュー

8.8型WQXGA IPS液晶の表面処理はグレア(光沢)。輝度は500cd/m²で鮮やかに画像、映像を表示できる

「Legion Go」実機レビュー

リフレッシュレートは144Hzまたは60Hzに設定できる

「Ryzen Z1 Extreme」の速度を十分に発揮
SSDの速さはハイエンドノートクラス

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