働き方・仕事についてのお悩み、募集しています!
「こんな働き方はもう嫌だ…」「働くことがなんだか楽しくない」。
日々働いていると感じる、誰かにちょっと聞いてほしい、でも人には言いづらい仕事のお悩み。そんなお悩みを、一緒に考えます。
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新規事業はどこでやるのが楽しい?
ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。
今月も、パーソルキャリア株式会社の新規事業企画、ハピキラFACTORYの代表、そして慶應義塾大学大学院の特任助教と、3つのお仕事をしています。
さて、この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、今月も、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて、一緒に考えていきます。
今月のテーマは、「新規事業をやるなら、大企業?ベンチャー?」というお話。
現在転職活動中で、大企業に入ろうか、ベンチャーに入ろうか悩む方からお便りをいただきました。
以前、こちらの連載でも「やりたいことを実現するには、起業か会社員か」と考えたことがありましたが、今日は大企業とベンチャーにフォーカスしてお答えさせてください。
大企業とベンチャーでの事業企画には、
どんな違いがある?
正能さん、こんにちは。
私は今、興味のあるテーマがあって、そのテーマにどの会社でチャレンジしようか迷っています。
今ある選択肢は、簡単に言うと、みんなが知っているような大企業と、社員数10名程度のベンチャーです。
「大企業の方が安定しているかな、いやでも安定を求める時代でもないし……」「ベンチャーの方が裁量権あるんだろうな、いやでもそのぶん責任もあるよな」とどっちの選択肢もいいところと気になるところがあり、決め切れません。
「会社員としてどこかの会社に所属する限り、すべて自分の思い通りというわけにはいかないだろう」といったなんとなくのイメージは湧くのですが、もっと具体的に、特に精神面でどんな違いがあるのか知りたいです。
書けないことも多々ありそうですが、書ける範囲で教えてください。
(タカシマさん・31歳・会社員)
大企業での新規事業は私に合っている!? その理由は…
タカシマさん、こんにちは。お便りありがとうございます!
「新規事業にチャレンジするなら、大企業かベンチャーか?」
この質問、本当によく聞かれます。
お察しの通り、「大企業だからこその良さ」「ベンチャーだからこその良さ」はもちろんあるのですが、私が自分に合っているなと思うのは、実は「大企業での新規事業」です。
今日は、その理由をお伝えできればと思います。
大企業とベンチャーでは、持っているお財布の大きさが違う(ことが多い)
まず何より大事なポイントは、大企業とベンチャーでは、持っているお財布の大きさが違う(ことが多い)ということです。
タカシマさんがやりたい事業が、1億円投資してもらう必要がある事業だとしましょう。
このとき、「利益が年10億円の会社にとっての1億円」と「利益が年1000億円の会社にとっての1億円」は、同じ1億円でも、まったく違うものになります。
「年収10万円の人にとっての1万円」と「年収1000万円の人にとっての1万円」と言えば、わかりやすいでしょうか。
だからこそ、会社員としてやりたいと考えている事業に、金銭的な投資が一定必要なのであれば、大きめのお財布を持っている組織にいた方が、投資を受けやすく、チャレンジのチャンスが広がるかもしれません。
その状況はモチベーション?プレッシャー?
新規事業においては、「投資してもらいやすさ」以外にも、会社が「持っているお財布の大きさ」の違いにもとづく違いは、多々あります。
投資してもらう立場にいる私が、もっとも違いを感じるのは「気持ちの重さ」です。
「年収10万円の人から借りる1万円」と「年収1000万円の人から借りる1万円」と考えるとわかりやすいですが、前者の場合、「なんだかすごいことをしてしまった」という気持ちになりませんか?(苦笑)
それが仕事へのモチベーションになるタイプの人だったらいいのかもしれませんが、私の場合はプレッシャーに感じてしまって、事業でも大きな絵を描けなくなってしまったり、はたまたプライベートでも友人や家族との時間までも楽しめなくなったりしそうなので、お財布大きめの人にお金を投資してもらった方が、自分は中長期的に走り続けられるタイプなのではないかなと思っています。
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