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ASCII Power Review 第134回

Core i7-11800HとRyzen 9 5900HSはどっちが速いのか!?

ROG Zephyrus M16 実機レビュー = 超狭額縁のスリムノートなのに最強速度だった

2021年07月15日 11時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 ASUSは16型ゲーミングノートPC「ROG Zephyrus M16」を7月15日に発表、同日より販売を開始した(一部構成は秋発売予定)。

 本製品は第11世代の「Core i7-11800H」と上位モデルでは「GeForce RTX 3070」を組み合わせたゲーミングノートPC。一部モデルを除きストレージにPCIe 4.0 x4接続のSSDを採用し、ウェブカメラや指紋認証センサー一体型電源ボタンを採用するなど、一般的なノートPCとしての装備も充実し、オールラウンダー的マシンに仕上げられている。

 最上位モデル「GU603HR - I7R3070EC」(26万9800円)の実機レビューをお届けしよう。

ASUS JAPAN「ROG Zephyrus M16」21万9800円~

今回はCore i7-11800H/RTX 3070/RAM16GB/PCIe 4.0 x4接続1TB SSD/WQXGAディスプレーという構成の「GU603HR-I7R3070EC」を試用した

ASUSらしく
しっかりとローカライズされている安心感

 

 ROG Zephyrus M16はOSに「Windows 10 Home 64ビット」、CPUに「Core i7-11800H」(8コア16スレッド、2.3~4.6GHz)、GPUに「NVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop GPU」/「同3060」/「同3050 Ti」を採用。メモリーは16GB(DDR4-3200)、ストレージはPCIe 4.0 x4接続の1TB/512GB SSDまたはPCIe 3.0 x4接続の1TB/512GB SSDを搭載している。16型ディスプレーはWQXGA(2560×1600ドット、165Hz)/WUXGA(1920×1200ドット、144Hz)の2種類だ。

 これ以外のスペックはすべて共通。インターフェースは、Thunderbolt 4(データ転送、映像出力、本機への給電対応)×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×1、HDMI×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、microSDメモリーカードスロット×1、3.5mmコンボジャック×1を装備。ワイヤレス通信機能はWi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.1をサポート。生体認証システムとしては電源ボタン一体型の指紋認証センサーを採用している。

 本体サイズは355×243.5×19.9~22.3mm、重量は約2kg。設計容量90,005mWh(Battery reportで確認)のバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は構成によって異なるが約8.6~10.6時間と謳われている。

 ゲーミングPCではあるが日本語キーボードを採用。ASUSらしくしっかりとローカライズしているのが安心なのである。

●ROG Zephyrus M16のラインナップ
「GU603HR-I7R3070EC」(26万9800円、秋発売予定)
i7-11800H/RTX 3070/RAM16GB/PCIe 4.0 x4接続1TB SSD/WQXGA

「GU603HM-I7R3060EC」(23万9800円、7月15日発売)
i7-11800H/RTX 3060/RAM16GB/PCIe 4.0 x4接続1TB SSD/WQXGA

「GU603HM-I7R3060U144」(24万9800円、7月15日発売)
i7-11800H/RTX 3060/RAM16GB/PCIe 4.0 x4接続512GB SSD/WUXGA

「GU603HE-I7G3050TEC」(21万9800円、7月15日発売)
i7-11800H/RTX 3050 Ti/RAM16GB/PCIe 3.0 x4接続1TB SSD/WQXGA

「GU603HE-I7R3050TU144」(22万9800円、秋発売予定)
i7-11800H/RTX 3050 Ti/RAM16GB/PCIe 3.0 x4接続512GB /WQXGA

本体天面はアルミニウム合金。CNC加工により8279の穿孔が設けられており、その下のプリズマティックフィルムの輝きが浮かび上がる

本体底面はプラスチック。進化したアークエアフローファンデザインを採用した冷却ファンがふたつ透けて見える

4.6mmの狭額縁ベゼルにより94%の画面占有率を実現。また16:10の画面比率により、前後の見通しがいい

キーボード面はマグネシウムアルミニウム合金。86キーの日本語キーボードを採用。「\」、「]」、「\」、「無変換」、「変換」など一部キーが密着している

本体前面(上)と本体背面(下)

右側面にはUSB 3.2 Gen1 Type-A×1、microSDメモリーカードスロット×1、ケンジントンロックスロット×1、左側面には電源端子×1、HDMI×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、Thunderbolt 4×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、3.5mmコンボジャック×1を配置

ディスプレーの最大展開角度は180度

パッケージには本体、ACアダプター、電源ケーブル、説明書類が同梱

ACアダプターのコード長は実測120cm、電源ケーブルの長さは実測180cm

ACアダプターの型番は「A20-240P1A」。仕様は入力100-240V~3.5A、出力20V 12A、容量240W

本体の実測重量は2044g

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測730g

打鍵音を30dB以下に抑えた
86キーの日本語キーボード

 

 86キーの日本語キーボードのキーピッチは実測19mm前後、キーストロークは実測1.7mm前後。一部キーが密着しているが、「\」キー以外は等幅に揃えられているので、すぐに慣れられる。なによりキーの剛性がしっかりと確保されており、打鍵音が30dB以下に抑えられている点がいい。実際、わざと底打ちするようにタイピングしないかぎり、打鍵音は実に静かだ。素早いコマンド入力を可能にするためNキーロールオーバーに対応しており、ゲームに適したキーボードだが、長文入力も快適なのである。

 また、実測130×85mmのタッチパッドはガラス素材が使われており、指の滑りがいい。ストロークも浅く、クリック感も良好だ。タッチパッドがいまいちなゲーミングノートPCが目立つが、本製品のタッチパッドはノートPC全体と比べても上質だと思う。ゲーム以外ではマウスは不要と太鼓判を押せる。

 ウェブカメラには、個別のフレームを解析してノイズを修正する「2DNR」方式と、連続したフレームを解析して全体的な忠実度を向上させる「3DNR」方式が採用されているとのこと。たしかにノイズの低減効果は強力だ。また室内灯下で撮影しても明るく、忠実な色合いで撮影できる。スマートフォンも作っているASUSの画像処理エンジンの技術が生かされているのだろう。

 ディスプレーはPantone認証取得済みで色域はDCI-P3カバー率100%と謳われている。実際にカラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で計測したところ、sRGBカバー率は100%、AdobeRGBカバー率は87.8%、DCI-P3カバー率は99.3%というスペック通りの広色域を確認した。

 サウンド面も抜かりなし。Dolby Atmosテクノロジーを採用したツイーター×2、ウーファー×4で構成される6スピーカーシステムを搭載。キーボード左右の特等席にスピーカーを配置しているだけに抜けがいいサウンドが再生される。ハイクオリティーなサウンドは、ゲームだけでなくビデオ会議などでも臨場感を引き上げてくれること請け合いだ。

キーピッチは実測19mm前後

キーストロークは実測1.7mm前後

リフトアップヒンジ機構が採用されており、ディスプレーを開くとタイピングに適した角度がつく

キーボードはRGBイルミネート仕様

タッチパッドの面積は実測130×85mmとかなり広め。またクリック感も良好で操作しやすい

電源ボタンにはWindows Hello対応指紋認証センサーが内蔵

ディスプレー上部には92万画素のウェブカメラと3Dアレイマイクが内蔵

92万画素ウェブカメラは室内灯下でも明るく、自然な色で撮影できる。ただしノイズは少なめだが、全体的にノッペリした印象も受ける

ディスプレーの表面処理はノングレア(非光沢)だが、Pantone認証取得済みで色域はDCI-P3カバー率100%を実現。映像、画像を鮮やかに表示できる

実測したsRGBカバー率は100%、AdobeRGBカバー率は87.8%、DCI-P3カバー率は99.3%

ツイーター×2、ウーファー×4で構成される6スピーカーシステムを採用。臨場感抜群のサウンドを楽しめる

Core i7-11800H+GeForce RTX 3070を
Ryzen 9 5900HS+GeForce RTX 3080と
比べてみた
 

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