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週替わりギークス 第214回

お仕事悩み、一緒に考えます。

33歳。副業でビジネスを始めたら、会社員としてやっていることがムダに思えるときが出てきました

2021年07月10日 12時00分更新

文● 正能茉優

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副業や働き方に関する、お悩みにお答えします!

 「副業したいけど、時間がない」「第二新卒・30代で、転職するかどうか迷っている」など、副業や仕事に関するお悩みやご相談ありませんか? 大学時代に立ち上げたハピキラFACTORYの社長で、パーソルキャリアの会社員でもある正能茉優さんが、皆さんのお悩みにお答えします!

今月のテーマは「パラレルキャリアとギャップ」

 ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。
 今月も、パーソルキャリアの新規事業企画、ハピキラFACTORYの代表、そして慶應義塾大学大学院の特任助教と、3つのお仕事をしています。

 この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて一緒に考えていきます。

 今月のテーマは「パラレルキャリアの中で生じる、自分のギャップ」について。

 仕事によって、その内容はもちろん、仕事の進め方や組織との関わり方、さらにはキャラまで違うことに悩む女性からお便りをいただきました。

どの自分が本当の自分?会社員としての色々はムダ?

 正能さん、こんにちは。
 私は今、正能さんと同じく、自分の経営する小さな事業がありながら、普段は週5日会社員として働いています。

 どちらの仕事もそれぞれ個別には楽しくやっているのですが、その両方を組み合わせて考えた時にしんどく感じることがあり、それがここ数ヵ月の悩みです。

 ベースにあるのは、会社員としての自分と、経営者としての自分の違いだと思うのですが、その結果、会社員としてやっていることについて「なんてムダなことをしているんだろう」と思えてしまうことがあったりします。

 それはたとえば、会社の目的不明な研修だったり、マネージャーとして後輩の面倒を見ることだったり、上司の愚痴を聞くことだったり。
 自分の事業さえなかったら“会社員として当たり前のこと”のような気もするのですが、そうしたコストをかけずに自分で事業をやれている世界もあるからこそ、不満が溜まってしまうんじゃないかと自分では分析しています。

 また、自分の事業では、こうした不満を口に出して徹底的に検討できたりするのですが、会社員としての自分はまた違うキャラなので、それができないことにもイライラします。(このイライラについては、自分勝手であるという自覚あり。苦笑)

 正能さんも似た境遇にいらっしゃるので、似た気持ちを持つこともあるのかなと思ったのですが、どのようにパラレルなキャリアの中で生じるギャップ、会社員としてのイライラと向き合っていますか?

 そもそも正能さんは、そんなことを感じないからパラレルキャリアを前向きに続けられているのかもしれないと思いながらも、質問させてください。
(サエミさん・33歳・コンサルティング職)

私も、いくつかの私がいます。

 はじめまして、サエミさん。この度はお便りありがとうございます!

 かつての恋人には「1まゆ」「2まゆ」と、“普段の私”と、”仕事中の私“を呼び分けられていたこともあるくらい、キャラクターの違う私です(笑)。
 なので、サエミさんのお悩みは、とても共感するところもありました。

 特にコロナ禍になってからは、すべてのお仕事をオンラインでできてしまうようになり、「10時から11時は会社員の自分で、その後11時から12時には経営者の自分になって、さらに12時からは会社員の自分に戻る」というリズミカルなキャラ変をせざるを得なかったりして、以前に比べて、自分のギャップを感じる機会が増えている気がします。

ドラゲナイに救われた新入社員時代

 ただ、私の場合は、サエミさんが書いてくださったような気持ちになることは、今のところあまりないんです。

 その理由を考えてみたのですが、違和感の次に出てくる思考が「自分が納得するための何か」なんですよね。「あ、会社ってこんな原理で動くんだ」とか「みんな事情あるだろうし、まあそうなるよね」みたいな。

 でも、最初からこんなことを考えていたわけではなくて、こう考えるようになったのは、社会人になって最初の上司の影響が大きいように思います。

 私が社会人になった2014年、セカオワが「Dragon Night」という曲をリリースして、その曲がめちゃくちゃ売れました。カラオケに行けば誰かしら歌っている、という具合に。

 当時私は会社員になって半年ほどだったのですが、会社員と事業経営のギャップに苦しみ、会社に怒りたくなることも多く、涙ながらによく上司に相談をしていました(なんて、面倒な新入社員……)。

 そのとき上司が、「誰も、間違ったことをしようとしてない。嫌な気持ちにさせようとしてるわけでもない。セカオワだって、こう言ってるだろうよ」と教えてくれたんです。

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