天王星の環境を再現したらできた
地下にクリスタルのような結晶が長い歳月を経て築かれる、すばらしき自然をもった地球。でも、太陽系には、地球と同じく天然石を生成する惑星もあるようです。しかも、その石が地球ではとんでもなく高価なものだとしたら……。
宝石の代表格といったら“ダイヤモンド”、そのダイヤモンドの“雨”が降る惑星があるようです。その惑星とは『天王星』。太陽系最遠から2番目の惑星です。太陽系内と聞いたら、宇宙規模だと地球のご近所、なんだか簡単に行けそうな気がします(探査機ボイジャー2号で約8年半で行ける距離)。そしてダイヤモンドの雨が降るとなったら……もうこれ、かき集めて億万長者待ったナシですよね!? 地球では掘らないと出てこないし、掘るにも採掘権だの大人の事情がたくさんありそうですが、空から雨として降ってくるのであれば、事情もへったくれもなさそうです。これはもう、天王星に行くしかない! そして着陸して風呂敷でも広げりゃ簡単にダイヤモンドが……! と思いたいところですが、天王星、地球のような陸地がなく、実に“くさい”とも言われています。しかも、多少くさいならまだしも、“くさい気体が地球よりもはるかに多い”のです。我々人間、くさいものは苦手です。一気にハードルが上がりました。ダイヤモンドの雨が降るにもかかわらず、くさい天王星っていったい……ということで、ちょっとこの2つの現象に迫ってみましょう。
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