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ITコスト・戦略・セキュリティ― クラウドリフトの必要性を繰り返し強調

顧客企業のビジネスを動かす「基幹系AI」を実現する 日本オラクルの2027年度戦略

2026年07月13日 09時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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日本企業の障壁を取り除くソブリンクラウド、国内パートナーは5社に

 日本オラクルでは、FY24からFY26まで継続して「日本のためのクラウドを提供」「お客さまのためのAIを推進」という重点施策を掲げてきた。三澤氏は、3年間の施策実行を通じて、さまざまな成果が出せたのではないかと語る。

 「日本のためのクラウド」の一環として紹介したのが、日本のサービスプロバイダーが「Oracle Alloy」を採用して自社データセンターで運用する、データ主権/運用主権を確保した“ソブリンクラウド”だ(関連記事:国産クラウド+メガクラウドの“いいとこ取り”実現 NRI/NTTデータ/富士通のソブリン戦略)。日本企業がクラウドリフトに取り組む際の障壁を、ひとつ取り除くソリューションと言える。

 FY26には、このパートナーが5社(野村総合研究所/NRI、富士通、NTTデータ、ソフトバンク、日鉄ソリューションズ)まで拡大した。さらにオラクル側でも、こうしたパートナーのクラウドサービス運用をサポートするために、24時間365日体制で運用する「Japan Operation Center」を構築している。

 「これからAI活用が本格化してくると、ソブリン性がますます重要になってくる。そのための環境をしっかり整えられたのがこの数年間の成果であり、この成果を日本のお客さまに還元していきたい」

Oracle Alloyを採用して、ソブリン性を持つクラウドサービスを提供する国内パートナーが5社に拡大した

 同説明会では、Alloyパートナーの1社であるソフトバンクからのビデオメッセージも投影された。ソフトバンクでは、Alloyを採用して自社運用するクラウドサービス「Cloud PF Type A」と、グループのSB Intuitionsが開発する国産LLM「Sarashina(さらしな)」を組み合わせて、「ソブリン性を備えたAI基盤」を顧客企業に提供している。

 ちなみにオラクルでは、Microsoft Azure/Google Cloud/AWSのクラウドデータセンター内にOCIのインフラを設置し、Oracle AI Databaseサービスを提供する分散クラウド戦略をとってきた。現在は他社クラウドの日本リージョンでも利用可能であり、前述のパートナーを合わせて、日本国内で20リージョン(一部は構築中)を展開できていると紹介した。

オラクル自身が運用するリージョン、Alloyパートナーのリージョン、他社クラウド内のリージョンを合計すると、日本国内に20リージョンがある(一部は構築中)

 また、2024年にコミットした、日本市場に対する1.2兆円(80億ドル)規模の投資も継続している(関連記事:オラクルが日本市場に10年間で1.2兆円以上を投資へ、狙いは)。CEOのマイク・シシリア氏は、今年4月に来日して高市首相と面談した際、さらなる追加投資を検討する方針も明らかにしている。

 なお同日には、厚生労働省 大臣官房 総務課 公文書監理・情報公開室が、オラクルのAIサービスを活用して、情報公開などの事務を効率化するAI活用基盤を構築することが発表されている。

 具体的には、OCIの専用テナント環境内で「Oracle Autonomous AI Database」や「OCI Enterprise AI」「Oracle APEX」を活用し、過去の文書から前例や関連項目を効率的に検索する意味検索システム、職員の文書要約や回答作成を支援する対話型AI RAGシステムを段階的に構築していくという。

そのほかにも、FY26には多くのAI活用支援事例を発表した

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