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ITコスト・戦略・セキュリティ― クラウドリフトの必要性を繰り返し強調

顧客企業のビジネスを動かす「基幹系AI」を実現する 日本オラクルの2027年度戦略

2026年07月13日 09時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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日本のITが抱えるさまざまな課題を「クラウドリフト」で解決する

 今回の事業戦略説明会において、三澤氏は「ミッションクリティカルシステムのクラウドリフトの必要性」を繰り返し訴えた。日本ではまだ、大量のミッションクリティカルシステムがオンプレミス環境に残っており、それがITをめぐるさまざまな“不都合”の原因になっていることを指摘する。

 三澤氏は、KDDIにおける「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」および課金プラットフォーム「Oracle Cloud Scale Charging and Billing」の採用事例を引用しながら、日本のITが抱えている「IT投資構造」「IT部門の弱体化」という問題点を指摘した。

 「まずは、あまりにも人件費がかかるというIT投資構造の問題。ITプロジェクトにかかるコストのほぼ9割が人件費に消え、カットオーバー後のメンテナンスコストもほとんど人件費に費やされる。また、アプリケーション開発の大半を外部に委託してきた結果、IT部門が調整役に回ることが多くなっていた。IT部門自体に力を取り戻していかなければならない。KDDI様がクラウドリフトによって、ITの投資構造改革、IT部門そのものの改革に(オラクルのOCIや課金ソリューションを)お役立ていただけたのは、非常にうれしいことだ」

 そしてもうひとつ、これから直面する問題として「フロンティアAIによるセキュリティ脅威」もある。最新鋭のフロンティアAIがサイバー攻撃に悪用されれば、企業システムを構成するソフトウェアコンポーネントに大量の脆弱性が見つかり、それが攻撃ターゲットになりかねない。

 オラクルでも、ソフトウェア製品のセキュリティパッチリリース頻度を、これまでの四半期に一回から「毎月一回」に高めるなど、警戒を強めている。ただし、オンプレミス環境で自社運用する場合、あらゆるコンポーネントの脆弱性をタイムリーに修正し続けなければならない。その一方で、クラウドリフトを行えば、自社で脆弱性の対応を行わなければならないコンポーネントが大幅に減ることになる。

 「オンプレミスにたくさんある日本のお客さまの基幹システム環境は、さまざまなサーバー、ネットワーク、ストレージ、OS、VM環境、ソフトウェアの大量の組み合わせで出来上がっている。(こうしたオンプレミス環境が)フロンティアAIの脅威に対応することは、もう不可能になっていると思う」

オラクルでも、脆弱性検出/修正の迅速化、マンスリーパッチの提供、レジリエンス強化のソリューションやトレーニングの提供などの対処を進める

 日本オラクルとして、FY27に掲げるコーポレートメッセージは「AI Changes Everything ―AIの光を力に、信頼で加速する」というものだ。

 AIが世の中のあらゆる仕組みを変えていくことは間違いないが、光と同時に「影」ももたらされる。具体的には、たとえば前述したフロンティアAIによるセキュリティ脅威の増大だ。三澤氏は「この影を『信頼』に変えることで、AIの光の部分をさらに加速していく」と、このメッセージの意味を説明する。

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