「Interop Tokyo 2026」アスキー全力特集! 第39回
10ギガ対応・クラウド管理型の「ZUNDA CONNECT ROUTER」が始動
ありそうでなかった国産法人向け「ずんだルーター」は日本の現場を救えるか?
2026年06月24日 09時30分更新
Interop Tokyo 2026のライブネットワーク「ShowNet」で、ネットワーク機器としては珍しい“緑色(ずんだ色)”のルーターが稼働していた。同展示会の開催に合わせて販売受付を開始したこの製品は、国産の法人向けルーター「ZUNDA CONNECT ROUTER」である。
同製品を開発したのは、創業7年目となるZUNDAだ。同社が中小企業の情シス支援を手掛ける中で、日本の現場に適したルーターの選択肢を増やすべく生み出された製品である。一部では、“ずんだルーター”の愛称で既に親しまれているようだ。
その特徴や開発の経緯、ユニークな社名の由来まで、Interop TokyoのZUNDAブースで話を聞いた。
ZUNDA CONNECT ROUTER(右)は、「Best of Show Award」のネットワークインフラ(エンタープライズ)部門とShowNetコントリビュータ部門で審査員特別賞を受賞。小型化された試作機「ZUNDA CONNECT ROUTER LITE」(左)も展示されていた。
4G閉域網による管理経路の分離で“安全”と“簡単”を両立
同製品の誕生は、リモートワーク普及に伴う「情シスの声」、そして同社がShowNetで直面した「困りごと」がきっかけになっている。
ZUNDA CONNECTブランドの開発責任者である中安馨氏は、「情シスを支援する中で、『なぜかルーターが遅い』『Web会議を一度に実行するとネットワークが落ちる』といった相談をたびたび受けていた。他にも、事業者からは『物理的なルーター作業のために出社するのがつらい』という悩みも聞いていた」と語る。
加えて、同社がShowNetのコントリビューターを担当する中で、WANの開通待ちで何も設定ができない事態に直面する。そこでの経験から、「別のモバイル回線を持てば、開通前でもインターネットが落ちたとしても、リモートで作業できるのではないか」という発想に至ったという。
この発想を具現化するため、ZUNDA CONNECT ROUTERでは、4G閉域網の接続機能も内蔵し、データ通信と管理通信を分離させている。
ベースとなっているのは、汎用Linux OSをホストした汎用機器だ。企業ネットワークやインターネットと接続するルーティングシステムは仮想化されたコンテナ上で隔離。ホスト側にはZUNDAがマネージする4G閉域網がつながり、この回線を通じて設定や管理、更新を行うというゼロトラスト設計である。
「こうしたホワイトボックス型ルーターは何度か流行ったが、Linuxのエンジニアが必要だったり、手動アップデートしないと脆弱性が放置されてしまうなど、運用保守のハードルがあり“趣味の箱”になりがちだった。それを仮想化や遠隔アップデート、ホストOSの閉域網接続などによって、セキュリティも担保するのがこの製品の設計思想」(中安氏)
こうした設計により、管理プレーンの攻撃面を減らしつつ、WANが落ちた状態でもリモートで設定やログの確認が可能になっている。さらに、WAN開通前でも電源を入れるだけで初期設定が完了する「ゼロタッチプロビジョニング」にも対応している。
日本の現場に合わせた“IPv6対応”や“コンフィグ”
もうひとつの特徴が、日本のネットワーク環境に最適化されている点だ。
10Gbpsインターフェースを標準搭載して、コロナ禍以降のトラフィック増に耐えうる高速インターネット接続を提供。加えて、日本の主要なIPv4 over IPv6技術であるMAP-EやDS-Lite、IPIP6に完全対応している。
さらに、情シス支援の知見は、直感的な管理機能としても還元されている。現場の情シスの声、あるいはZUNDA社内で開発版を試用する中で、既存ルーターの改善点を吸い上げてブラッシュアップを重ねてきたという。
例えば「ロールバックが1回しかできない」という不満を受け、JSON形式の設定ファイルを採用。複数保存やバージョン管理、差分表示が可能になり、誰が設定変更したかも監査ログから追うことができる。
製品サイトで体験できる管理ポータル(ZUNDA CONNECT)の画面
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