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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第205回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 10月11日~10月17日

ランサム被害企業の3割が「繰り返し被害に遭った」/インフラ技術者の年収アップに効く資格取得/AIに雇用を奪われるのは若手人材? ほか

2025年10月20日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2025年10月11日~10月17日)は、AIが企業に浸透することで雇用に与える影響、ランサムウェア被害に遭った企業の実態調査、主要生成AIツールの検索ボリュームシェア調査、インフラエンジニアの年収アップ要因、45~59歳の“ミドルシニア”人材に対する企業のバイアス(偏見)についてのデータを紹介します。

[AI][雇用] AIに雇用を奪われるのは若手人材? 4分の1の企業が「新人業務の大部分をAIで代替可能」(BSIグループジャパン、10月10日)
・多国籍企業の年次報告書を分析、「自動化」の言及頻度が「スキルアップ」「リスキリング」よりも圧倒的に高い
・ビジネスリーダーの4割が「AIで人員削減可能」、3割が「人材採用の前にAIを検討」
・ビジネスリーダーの過半数が、AIの普及に伴う「若手の雇用機会減少」を懸念

 多国籍企業の年次報告書データに対するAI分析と、日本を含む世界7カ国のビジネスリーダー850名超への調査を組み合わせて実施された「AI自動化の波が新人の仕事に与える影響」調査より。まず、年次報告書をAI分析したところ、「自動化」という言葉の使用頻度が「スキルアップ」「リスキリング」の約7倍に達しており、企業が人材開発よりもAI自動化を優先させていることが示唆された。また、ビジネスリーダー調査では41%(日本は36%)が「AIで人員削減可能」と回答。さらに「人材採用前にAIソリューション(での代替)を検討する」が31%(日本8%)、「今後5年以内にその傾向はさらに強まる」との予測も40%(日本44%)に及ぶ。およそ4分の1(日本6%)のビジネスリーダーが「新入業務の大部分がAIで代替可能」と考えており、実際に39%(日本13%)が「AIによる業務効率化で、新入社員がになってきた業務(調べものや事務処理、ブリーフィングなど)が削減/廃止された」という。こうした動向により「AIの普及で若手雇用の機会が減少する」と懸念するリーダーは56%(日本29%)に達している。

 ⇒ 企業の新入社員が担ってきた初歩的な業務の多くが、現実にAIで代替されつつあるという調査結果です。Z世代以降の雇用とキャリア形成の機会が閉ざされるリスクが顕在化しています。

実際に「AIによる業務効率化で若手業務が削減/廃止された」企業は39%。特に金融業界では50%に達している(出典:BSI)

[セキュリティ][ランサムウェア] ランサムウェア被害は「繰り返す」、被害を受けた企業の3割は1年間に複数回の被害を経験(バラクーダネットワークス、10月15日)
・過去12カ月間にランサムウェア攻撃被害を受けた組織は6割近くに達する
・被害経験組織のおよそ3割が「2回以上の被害を受けた」、日本は4割
・ランサムウェア対策の導入率、日本の組織は世界平均を下回る

 北米/欧州/アジア太平洋(日本を含む)地域のIT/セキュリティ意思決定者2000名に調査した「ランサムウェア・インサイトレポート 2025」より。過去12カ月間にランサムウェア攻撃の被害を受けたと回答した組織は57%(日本59%)。業種別では医療機関(67%)、地方自治体(65%)が多い結果に。また攻撃被害を受けた組織のうち、31%(日本は40%)が「2回以上の攻撃を受けた」と回答しており、インシデント後に十分な調査や適切な対処が行われていないことを示している。セキュリティ対策の課題としては、74%(同70%)が「セキュリティツール乱立で管理複雑」、61%(同66%)が「ツール間連携不足」と答えている。

 ⇒ 日本の組織については、「ネットワーク監視」「メールセキュリティ」「トレーニング」「トレーニング」「バックアップ」といった基本的なセキュリティ対策の導入が遅れており、危機認識も十分でないと指摘されています。

導入しているセキュリティ対策。紺色は世界、水色は日本の平均値を示している(出典:バラクーダネットワークス)

ランサムウェアグループが実行した攻撃。「データの暗号化」「データの漏洩/流出」だけでなく、組織内への常駐化を狙う「バックドア設置」なども見られる(出典:バラクーダネットワークス)

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