●なぜドイツに“格安鉄道”があるの?
格安航空会社(LCC)や格安バスは日本でもおなじみですが、格安鉄道はあまり聞いたことがないと思います。というのも格安鉄道を運行するためには、上下分離方式が必要なためです。
上下分離方式というのは、鉄道を経営するにあたって、線路や土地といったインフラ(下)と車両や営業といった運行(上)を別の会社としてわける方式。日本でも一部の鉄道で上下分離方式に近い経営をしているところもありますが、あまり一般的ではありません。
一方欧州では、基本的には上下分離方式となっており、特にドイツとイギリスはオープン・アクセスを導入していて、同じ線路(下)でも複数の違った鉄道会社(上)が運行しています。ドイツの鉄道ではドイツ鉄道(DB)がおなじみですが、FlixTrainも同じ線路上を運行している鉄道会社のひとつ。バスのブランドと同じく格安での運行に特化して営業しています。
格安航空会社や格安バスでは、シートピッチを狭くしてより多くの乗客が乗せられるようにしたり、各種サービスを有料化することで低価格化を実現していますが、格安鉄道もそこは同じです。
●気になるお値段は……ICEの半額以下! 早割なら9.98ユーロ!?
これで運賃は28.99ユーロ+荷物料金5.49ユーロであわせて34.48ユーロ(約6080円)です。DBをチェックしてみると、ICE(高速鉄道)の2等車自由席でだいたい60ユーロ弱から80ユーロといったところなので、やはり安い! 飛行機はLCCで1万3000円くらいからだったので、鉄道のほうが断然オトクです。
ちなみにDBの自由席は、日本の新幹線のように自由席車両があるわけではなく、指定席が指定されていなければ座れるというシステム。座席にはそこが予約されているかどうかの表示はありますが、結構わかりにくい。そのため事前に座席が決まっているFlixTrainのほうが、旅行者にはわかりやすいかも。
今回チケットを購入したのが乗車の1週間前だったので、この価格でしたが、数ヶ月後のチケットをチェックしてみると、9.98ユーロ(約1800円)という激安価格でも販売されています。DBも早めに購入すると割引はありますが、さすがにここまでの低価格チケットはありません。

この連載の記事
-
第124回
トピックス
2026年は“穴場”が主役!円安でも行ける、旅賢者おすすめコスパ最強旅先 5選【保存版】 -
第123回
トピックス
【え、1日16円?】eSIMが激安すぎる世界線が来ていたので、海外で試してみました -
第122回
トピックス
JAL・ANAの航空券が過去最大値下げ!ブラックフライデー最新情報まとめ【2025年版】 -
第121回
トピックス
初の“扉付き”ビジネスクラスシート誕生!4Kモニター&ワイヤレス充電にも注目「これ、マジで乗りたい!」 -
第120回
トピックス
まるで空港版SASUKE!? 空港のプロが魅せる「グラハン頂上決戦」に潜入 ANAの“究極の荷物スキルバトル”とは? -
第119回
トピックス
実は損してるかも? 海外クレカ決済の落とし穴と節約テク -
第118回
トピックス
バスごとフェリーで海を越える!? 渡り鳥ルートを再現した激レア旅と“消えた隣人”の話 -
第116回
トピックス
【密着レポ】ANAのパイロット訓練、実はフロリダでやってた! -
第115回
トピックス
うますぎ注意!旅先で出会った世界の絶品メシ6選 -
第114回
トピックス
600年前から営業中!? 辿り着いた“中世の街”がタイムスリップ級でした - この連載の一覧へ














