Byron Beede氏にインタビュー
『バトルフィールド6』最高責任者にインタビュー! 世界中のプレイヤーとともに作り上げた、これまでにない戦場体験【TGS2025】
エレクトロニック・アーツの『バトルフィールド6(以下、BF6)』は、最大64人のプレイヤーが一堂に会する戦場体験をはじめ、ダイナミックな破壊表現や映画さながらのキャンペーンモードが特徴のミリタリーFPSだ。発売日は2025年10月10日。
9月25日から28日まで開催の「東京ゲームショウ2025(TGS2025)」にて、BF6の単独ブースが出展された。エレクトロニック・アーツとしては約10年ぶりの出展となる。
TGS2025の取材期間中、BF6最高責任者であるByron Beede氏にインタビューを実施。発売が迫るBF6の開発状況や作品に込めた思いなど、興味深い話を聞くことができた。そこで本稿では、Byron Beede氏のインタビュー内容をお届けしたい。
BF6の最高責任者にインタビュー「これまで以上に最高のバトルフィールド体験を提供したい」
――現在の進捗についてお聞かせください。
Byron Beede氏:開発進捗については、とても順調であると考えています。最高のバトルフィールド体験を提供すべく、4つのスタジオと協力してBF6の開発に取り組みました。マルチプレイやシングルプレイなどの要素が多く含まれているわけですが、すべてにおいてベストなものを作り上げ、これまで以上のBFをプレイヤーの皆様にお贈りしたいと考えています。
――数回にわたり開催されたオープンベータテストは好評を博していましたが、手応えのほうはいかがでしょうか。
Byron Beede氏: BF6を制作するにあたり、まずは”シリーズを愛してくださっているコミュニティと一緒に作る”という意識から始まりました。それが「バトルフィールドラボ」(招待制のコミュニティテスト)です。このバトルフィールドラボを通して、作中に登場する武器やマップ、モードなどを試してもらったり、プレイ時のフィードバックをもらったりしました。
ゲームがある程度形になってからオープンベータを実施しましたが、そこでも何百万ものフィードバックをいただきました。プレイヤーの声をできるだけゲーム内に反映しているので、手応えは十分と言えるでしょう。
――私もBF6のオープンベータをプレイさせていただきましたが、「バトルフィールドらしさ」が十分に伝わってきて好感触でした。
Byron Beede氏:ありがとうございます!
――シングルプレイのストーリーが気になっているのですが、可能な範囲で詳細や魅力を教えてください。
Byron Beede氏:開発当初から、シングルプレイ重視のキャンペーンモードを実装するつもりでした。「バトルフィールド」のユニバースの中で、きちんと説得力のあるストーリーと、没入かつ共感できるキャラクターを描いていきたいと考えていました。
キャンペーンモードについては、「長年にわたって国際平和と安全保障に貢献してきた”NATO(北大西洋条約機構)”が崩壊してしまったら、世界の秩序はどう変化してしまうのか?」といった仮説が基盤になっています。未曾有の危機を描きながら、一介の兵士が、米海兵隊のエリート部隊「ダガー1-3」のメンバーとしてヒーローになる様を描いています。とてもエキサイティングな物語に仕上がっています。
ところで、「バトルフィールド」シリーズのキャンペーンはお好きですか?
――はい。一番好きな作品は『バットカンパニー2』ですね。
Byron Beede氏:おお、良いですね!(グッドサイン)
――パフォーマンスの向上および最適化については、どのようなこだわりがあるのでしょうか? コンシューマー版は60fps以上を目標にしていると伺っています。
Byron Beede氏:コンシューマー版は最低でも60fpsで動きますが、色々な環境やプラットフォームによってはそれ以上のフレームレートが出る時もあります。実際、PlayStation 5とXbox Series X|Sの「パフォーマンスモード」を選択すれば、60fps以上で遊べます。
これ以上強調できないぐらい強調しておきたいのですが、ゲームのパフォーマンスはとても重要なものだと思っています。64人のプレイヤーが同時に参加する、ヘリコプターや戦車といった乗り物が登場する、爆発が起こる、建物がどんどん崩れていくなど、そういったすべての要素を同時期に表現するのは実に難しいものですが、ゲームの楽しさとパフォーマンスの両立がしっかりできていると思います。
その両立を実現にできたのは、バトルフィールドラボの存在と、数回にわたって開催されたオープンベータのおかげだと考えています。言い換えれば、開発に協力してくださったプレイヤーの皆さんのおかげです。
――PCでBF6を遊ぶうえで、やはりハイスペックのマシンが望ましいのでしょうか?
Byron Beede氏:使用しているハードウェアと、ゲームプレイにおいて何を重視するかによると思います。
私たち開発陣はいろいろなPC環境で、過去作以上にテストを行いました。パフォーマンスで言えば、環境次第では240fpsや360 fps以上出すこともできますし、最高で590fpsまで出すこともできると思います。ただ、ここまでのフレームレートを出すにはパワフルなハードウェアが必要ですし、最新のビデオカードも必要になるでしょう。
――先日のオープンベータテストでは、必要環境未満のマシンスペックでプレイしていた人が多かったそうですね。
Byron Beede氏:そうですね。低スペックのPCでもなかなかいいパフォーマンスを発揮できたことは、私たちにとっては喜ばしいニュースでしたね。
――セキュアブート有効化の必須など、チート対策が徹底されている印象を受けます。発売後のチーター対策についてお聞かせください。
Byron Beede氏:チート対策と、プレイヤーがフェアにプレイできる環境を整えることは、私たちにとっては最上位のプライオリティとして扱っています。もちろんゲームは楽しくなければいけませんので、チート対策はリリース後も継続的に続いていくつもりです。
――発売後の施策についてお聞かせください。
Byron Beede氏: BF6のローンチ自体も大事ですが、ローンチ直後の施策についても積極的に取り組んでいく所存です。多くのプレイヤーにBF6を楽しんでもらうべく、新しいマップやゲームモード、武器などをどんどん追加していく予定ですので、発売後の動向にも期待していただければと思います。
――BF6の発売を心待ちにしている読者にメッセージをお願いします。
Byron Beede氏:1つ言いたいのは、BF6が世界中のプレイヤーと一緒に作りあげたゲームであるということです。バトルフィールドラボの取り組みもそうですし、オープンデータにも多くの方に協力していただきました。プレイヤーの皆様の意見をしっかり反映して、現在に至っていると思います。今までにないバトルフィールドを体験できますので、BF6の発売を心待ちにしていただければと思います。
――ありがとうございました。



