このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第562回

こんな試乗見たことある? クラウンで走る志賀島と藍染ワークショップで新しい移動体験をしてきた

2025年09月14日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

クラウンで伝統工芸を体験しにいく新しい試乗

「藍華 田中絣工房」

田中麻美子さん

 「47ROADS BY CROWN -THE EMOTIVE JOURNEYS-」は、ドライブだけでなく日本の伝統を受け継ぎながら、進化し続ける工芸の体験も含まれている。そこで志賀島を背にして福岡を南下し、もうひとつの目的地である「藍華 田中絣工房」へと向かうことにした。「藍華 田中絣工房」は、70年以上も久留米絣(かすり)を紡ぐ工房。うかがうと、3代目の田中麻美子さんが優しい笑顔で出迎えてくれた。

 久留米絣は今から220年以上前、米屋の娘で当時12歳の井上 伝という少女によって発明された藍染の織物。

 染料(と空気)が触れたところは染まり、触れない部分は白のままという特性を活かし、柄を構想して綿を染めてから織り上げるのが特徴だ。もともと筑後地方では藍の栽培が盛んだったこと、紺地に白の点を散らした模様が人気を集めたこと、そして政府の奨励もあって産業は隆盛を極めたのだという。

 「藍華 田中絣工房」では、糸を束ねて、染めない場所を縛る「括り」から染色、そして機織り機を使うところまで行なっている。

 機織りの様子は昔話「ツルの恩返し」そのもの。ちなみに機織り機の前までは足を使って織っていたそうだ。そして模様は今も開発し続けている。

 工房体験では、そのうちの藍染をハンカチで行なった。ハンカチを折りたたみ、輪ゴムで一部を縛る。縛ったところは白い部分として残る、という事はわかっているのだが、でき上がりがイマイチ想像できない。童心に帰った気分と普段使わない脳の一部が格闘する。

 決まったところで、いざ藍染。藍桶からほんのりと甘い香りが漂う。藍染には発酵が欠かせないそうで、日によって桶のコンディションは異なるという。

 ハンカチを桶に入れながら手もみし、絞っては空気に触れさせ、そして再び桶に染色作業をする。自然に触れることが少なくなった手には新鮮な感覚だ。これを中腰で約10回。次第に辛くなり、体の衰えを感じ始めたところで作業が終わった。

 輪ゴムを外して水洗いすると、綺麗な模様が浮かび上がった。人工染料とは異なる鮮やかながらも優しい色合い。なにより世界に一つだけのハンカチ。クラウンの乗り味と共に思い出に残ることだろう。

 工房の隣には「鵲珈琲」(カササギコーヒー)が併設されている。同店はシングルオリジンの豆を自家焙煎し、ハンドプレッソで抽出する珍しい店だ。ちょっと汗をかいたあとに、爽やかで豊かな風味のアイスコーヒーがとてもうれしい。ちょっと大人の贅沢だ。

 工房で作られた久留米絣を使ったアイテムも販売している。アイテムによってはリーズナブルな価格のものもあるので、お土産にちょうどよい。何より作られた人の顔が見える。ハンカチ同様、これも良い思い出になるハズ。

 工房を離れ、「THE CROWN 福岡天神」店へ。参加者は皆、満足した表情をみせていた。長い1日だったが、疲れをみせた人はいない。それは疲れづらいクルマで、楽しい体験だったからだ。このような試乗会がもっと増えれば、と思わずにはいられない。

 トヨタは、このクラウン専門店特別キャンペーン「47ROADS BY CROWN -THE EMOTIVE JOURNEYS-」第二弾の募集を9月30日まで実施している。第2弾は世界に誇る日本らしさをより体感できるよう、全国から厳選したホテルにクラウンで訪れる、ホテルステイ付きドライビングプログラムを実施するとのこと。ぜひ応募してはいかがだろうか。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

  • 角川アスキー総合研究所

クルマ情報byASCII

電撃PSO2バナー

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中