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LINE WORKS DAY 2025レポート

「担当者不在でも止まらない」問い合わせ対応を実現 LINE WORKSの新機能「CXトーク」

2025年06月18日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水

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 2025年6月10日、LINE WORKSが主催する年次ビジネスカンファレンス「LINE WORKS DAY 2025」が開催された。今年はLINE WORKSの創立10周年という節目を迎え、「GO NEXT!」をテーマに、次の10年に向けた新たなスタートを切るイベントとして開催された。

 会場では、LINE WORKSや協賛企業のブースが出展し、多数の講演が行われた。今回は、その中から、「担当不在で止まる問い合わせ対応をゼロにするCXトークとは?」のレポートを紹介する。

グループトークの課題を解決する「CXトーク」

 本セッションでは、LINE WORKSの新たなオプション「CXトーク」が発表された。製品名にもなっている「CX」はカスタマーエクスペリエンスの略で、日本語では「顧客体験」あるいは「顧客体験価値」と訳され、サービスの購入前から購入後のアフターフォローまで、顧客から得られる全ての体験価値を意味する。

 カスタマージャーニーの流れとしては、まず顧客がサービスを「知る」ことから始まり、次にそのサービスについて「調べる」。関連サービスと「比べる」段階を経て購入に至り、最終的にはサービスのファンとなってリピーターになったり、他者へ勧めたりするという一連のフローとなる。このフローのどの段階においても、情報を知りたい側と伝えたい側との間でコミュニケーションが発生する。

 コミュニケーションの形態は、1対1(会話)、n対n(会議やワークショップ)、1対n(プレゼンテーションや問い合わせ対応)などに分類できる。特に問い合わせ対応の観点では、その多くが1対1か1対nに該当する。

「LINE WORKSを利用する場合、1対1は通常のトークを使えますが、1対nは少し工夫する必要がありました。これまではグループトークルームや掲示板、メールなどを単独で、あるいは組み合わせて利用していました。特に、やり取りが双方向かつリアルタイムになるほど、グループトークルームが中心的な役割を担ってきます」と事業企画本部 WORKSプランニングチーム シニアサービスプランニングマネージャーの山口徳雄氏。

LINE WORKS 事業企画本部 WORKSプランニングチーム シニアサービスプランニングマネージャーの山口徳雄氏

 しかし、グループトークルームによる対応にはいくつかの課題が存在する。まず、問い合わせる側から見ると、トークルームに参加するメンバーが増えるほど「こんなに大勢が見ている中で質問しづらい」という心理的なハードルが生まれ、結果的に知っている担当者へ直接聞くという1対1の個別トークに戻ってしまう傾向があるという。

 回答する側の立場では、1対1のやり取りが中心になると、情報がその担当者個人にしか蓄積されず、自分しか対応できなくなって休みづらいといった属人化の問題が生じる。また、問い合わせが特定の「聞きやすい人」に集中し、業務負荷が偏ることも少なくない。1対1でやり取りしていると、こうした状況が他のメンバーからは見えにくくなり、部門長や同僚が適切なタイミングでフォローに入ることが難しいという課題があった。

 社外の顧客とのやり取りにおいては、ツール間のミスマッチという課題も挙げられた。顧客は自身が使い慣れたツールでの連絡を望むのに対し、回答する企業側はできるだけ多くの問い合わせに効率的に対応するため、複数の連絡手段をサポートする必要がある。これにより、対応側は必然的に複数のツールを使い分けることになり、業務が煩雑になってしまう。問い合わせる側と回答する側、双方にとっての「最適」が異なるというミスマッチが発生していたのだ。

グループトークルームを使っても結果的に個別トークになってしまいがちだった

 これらの課題を解決してくれるのが、今回リリースされた「CXトーク」となる。CXトークを利用することで、メールやLINE、LINE WORKSといった複数の問い合わせチャネルを集約し、チームで一元的に対応できるようになる。

 仕組みはシンプルだ。社内外のLINE WORKSユーザーやLINEユーザー、そしてEメールユーザーといった異なるツールからの問い合わせを、CXトークの「窓口」ルームが一次受付として集約する。そして、その窓口の先にいる複数名の対応担当者へと繋ぐことで、円滑な1対nのコミュニケーションを実現しているのだ。

複数チャネルの問い合わせをLINE WORKSのチームで対応できる

複数の回答者が会話を引き継ぎながら対応するデモ

 セッションでは、社内の問い合わせ対応を想定したデモンストレーションが行われた。質問者に対し、モバイルで対応する回答者1と、PCで対応する回答者2の、計2名で対応するシナリオだ。

 まず、質問者がLINE WORKSのBotから相談を開始すると、そのメッセージは回答者1と2の両方に同時に届く。同時に、質問者には「こんにちは。ご用件を入力してください」といった自動挨拶メッセージが送信される。質問者が「パソコンがネットワークに繋がりません」と具体的な内容を送ると、このメッセージも両方の回答者にリアルタイムで共有される。

 ここで、回答者1が「対応開始」ボタンを押すと、そのステータスが回答者2にも通知され、誰が対応しているかが明確になる。回答者1が「分かりました。確認します」と返信すると、その内容は質問者だけでなく、回答者2の画面にも表示される。

 その後、もし回答者1が何らかの理由で対応を続けられなくなった場合でも、状況を全て把握している回答者2が「設定を修正いたしました。いかがでしょうか」と返信するなど、スムーズにやり取りを引き継ぐことができる。

 質問者から「繋がりました。ありがとうございました」などと返事が来て問題が解決したら、対応した回答者が「対応完了」ボタンを押し、一連の問い合わせ対応が終了する。

 CXトークでは問い合わせに対して複数のメンバーがチームとして対応し、リアルタイムで情報を共有しながら、状況に応じて柔軟に担当を交代することが可能になる。チーム内では誰が返信しているかわかるが、質問者にはチームの誰が対応しているのかはわからないため、属人化は起きないというわけだ。

複数メンバーで問い合わせに対応するデモが行われた

社内外の様々なシーンで活用できる「CXトーク」

 CXトークは、社内・社外を問わず、様々なシーンでの活用が期待できる。以下がその一例だ。

<社内での活用シーン>
総務:社員からのローンに関する問い合わせ対応
人事:社員のプライバシーに配慮した相談対応
営業事務:見積もりや契約書の作成依頼への対応
サポート業務:社内サービスや設備に関する問い合わせ対応

<社外との活用シーン>
顧客対応:店舗内外での顧客とのコミュニケーション
採用活動:中途・新卒採用候補者とのやり取り
スタッフ管理:アルバイトやパートスタッフ(LINEユーザー)との連絡
相談窓口:事業や製品に関するお客様相談窓口やサポート窓口

 CXトークは、業種や業界を問わず、チームでの問い合わせ対応が求められるあらゆる場面で活用できるのがポイントだ。

社内外の様々なコミュニケーションでCXトークが活躍する

 CXトークはLINE WORKSのオプション製品となり、設置する「窓口」単位で契約する必要がある。プランは3種類用意されており、窓口に参加できる人数が5席なら年契約の場合で月額3000円、30席なら月額1万5000円、100席なら月額4万円となる。これらのプランは複数組み合わせて購入することも可能で、例えば顧客対応には100席プラン、総務部は5席プランというように、業務の要件や運用体制に合わせて柔軟に導入できる。

「CXトークをお使いいただけば、教育不要でいつでもお使いいただけます。LINE WORKSのUI/UXでツールを集約してやり取りに関する情報をまとめ、チームで助け合って対応できる。そういった体験を提供します」と山口氏は締めた。

 CXトークは2025年6月11日よりサービスの提供が開始されている。

CXトークの料金プランは席数ごとに3種類用意されている

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