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COMPUTEX TAIPEI 2025レポート 第18回

Core Ultra 200シリーズはバッテリー駆動時とAC電源接続時で極端な性能低下がないことをインテルがアピール

2025年05月21日 23時00分更新

文● 中山 智 編集●北村/ASCII

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 インテルはCOMPUTEX TAIPEI 2025に関連したプレス向けイベントを台北市内で開催。クライアントPC向け製品の最新ラインナップを公開し、ワークステーション、ゲーミング、プレミアムモバイルといった多様な用途に対応するCore Ultra 200シリーズプロセッサー群をあらためて詳細に紹介した。

Core Ultra 200シリーズ:多様なセグメントへの展開

 Core Ultra 200シリーズは、幅広いPCカテゴリーをターゲットとしたプロセッサーファミリーとして展開され、現在のラインナップは下記のとおり多岐にわたる。

Core Ultra 200シリーズのラインナップ
Core Ultra 200S
シリーズ
エントリーデスクトップワークステーションおよびゲーミング向け
Core Ultra 200HX
シリーズ
最高性能のモバイルワークステーション、ゲーミング、クリエイター向け
Core Ultra 200H
シリーズ
薄型軽量パフォーマンスノートPCおよびモバイルワークステーション向け
Core Ultra 200V
シリーズ
プレミアムモバイル向けで、Lunar Lakeアーキテクチャがベース

 これらのプロセッサーは、内蔵NPUによるAIワークロードのオフロードをサポートし、接続性、セキュリティ、管理性といったプラットフォーム全体の特徴を強化している。

エントリーデスクトップワークステーション
Core Ultra 200Sシリーズ

 Core Ultra 200Sシリーズは、エントリーデスクトップワークステーション。ラインナップのうちCore Ultra 9 285KをAMD Ryzen 9 9950Xとの比較で紹介。Cinebench Multicore 2024でマルチスレッド性能が最大13%向上し、125Wの電力レベルにおけるPerformance per Watt(1ワットあたりの性能)で最大11%優れる。クリエイターワークロードでは、Adobe After Effects Scene Edit Detectで最大50%高速、POV-Ray MTでのレイトレーシングレンダリングで最大20%高速となった。

 ゲーミング向けの機能として、特定のCore Ultra 200Sシリーズプロセッサー向けにIntel 200S Boostという新しいパフォーマンスプロファイルが導入された。これはBIOSで設定可能で、RAM、メモリーコントローラー、ダイ間、ファブリック周波数をオーバークロックでき、最大DDR5-8000のIntel XMPキットに対応する。

 最も注目すべき点として、このプロファイルを使用したオーバークロックは3年間のインテルプロセッサー限定保証でカバーされること。これはインテルとして初めての試みとしている。

 テスト結果では、主要ゲームのジオメトリック平均でゲーミング性能が約5%向上するとされた。Assassin’s Creed: Mirage、Cyberpunk 2077などを含む8タイトルで測定され、特にメモリーレイテンシに影響を受けやすいゲームで効果が見られる。デモでは、Assassin's Creed: ShadowsがIntel 200S Boostを有効にしたシステムで実行され、BIOSでの設定の容易さや保証適用が強調された。また、Cyberpunk 2077では、発売から約6週間でパッチにより20%の性能向上が実現した事例も紹介された。

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