「10秒の判断が命運を分ける」緊迫の救急現場でAIは「新たな救世主」となるか
救急現場を描いた前クールの月9ドラマ『119 エマージェンシーコール』は観るたびに胸が熱くなった。「こんな現場で働く人たち、本当にすごい…」と感動する反面、実際には深刻な人手不足が続いているという現実も耳にする。これほど大変な状況をどうにかできないものだろうか。
そんな中、株式会社fcuroは、外傷による最大の死因である出血死をAIで解決する「致死的活動出血検出AIシステム」を開発している。この技術は、CT画像をAIが解析し、わずか10秒で異常箇所を特定できるという。
このシステムを使えば、CT画像診断のスピードが飛躍的に向上し、医師たちの負担も軽減されると同社は説明している。従来の診断では、どうしても見落としが発生することがあったが、このAI技術が導入されれば、そのリスクがぐっと減り、結果として救命率も引き上げられそうだ。
fcuroのシステムは、まだ実証実験の段階にあるものの、こうした技術が今後医療現場で広く活用される可能性は十分にある。技術革新が進むことで、救える命が増えていく未来を期待せずにはいられない。
文:スタートアップ研究部
ASCII STARTUP編集部で発足した、スタートアップに関連する研究チーム。起業家やスタートアップ、支援者たちの活動から、気になる取り組み、また成長・成功するためのノウハウやヒントを探求している。この連載では、総務省のICTスタートアップリーグの取り組みからそれらをピックアップしていく。
※ICTスタートアップリーグとは?
ICTスタートアップリーグは、総務省「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機として2023年度からスタートした官民一体の取り組み。支援とともに競争の場を提供し、採択企業がライバルとして切磋琢磨し合うことで成長を促し、世界で活躍する企業が輩出されることを目指している。
https://ict.startupleague.go.jp/





























