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日本からスタートアップで世界を変える! 「UPDATE EARTH 2025ミライMATSURI」に注目せよ 第12回

AIに人間が“勉強を教える”アプリ、開発したのは中学3年生

2025年03月15日 16時45分更新

文● 貝塚/ASCII

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Qanteekは、AI相手に勉強を「教える」アプリ

「教えることで理解が深まる」とは、よく言うが

 「勉強は、人に教えることで理解が深まる」とよく言います。

 その理由は、人に教える過程で、知識を整理し、理論にする必要があるため、きれいに体系化された状態で、記憶に定着するからである、などと言われています。

 また「教える」というやり取りの他者の視点が入ることで、自分の中の細かな疑問が解消されたり、一人では気付かなかった要点を発見したりといったことも、教えることが学びを深める理由でしょう。個人の体験からいっても、「人に説明すると理解が深まる」はある程度正しい考え方・学習法であるような気がします。

Qanteek共同創設者の佐藤さん

 UPDATE EARTH 2025 ミライMATSURIというイベントで「Qanteek(クアンテーク)」というアプリに出会いました。この、「教えると理解が深まる」という人間の性質を利用して、AI相手に勉強を“教える”ことで、理解度を高めようというコンセプトのアプリです。

 学習向けアプリといえば、「教えてもらう」のが常識だと思いますが、「教える」アプリってところが、実に新しいですね〜。

 驚いたことに、ブースで説明にあたってくれたのは中学校3年生の佐藤さんです。高校2年生の共同創設者と一緒に、自分たちでアプリを作ったそう。「学校から、カリキュラムに沿ったデータを提供してもらって、AIに読み込ませています」「やっぱり、誰かに教えることは効率の良い学習方法なので」とのこと。

 現在はウェブアプリとして利用可能にするために開発を続けており、将来的にはスマートフォンアプリとしての提供も目指していきたいといいます。アプリも楽しみですが、それ以上に彼らの将来も楽しみです。

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