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起業へもう一歩踏み出したい地域学生に向けたイベント『アントレミートアップDay』を岐阜大学OKB SCLAMBで初開催!

「Gifu EP『アントレミートアップDay』」レポート

提供: 岐阜アントレプレナーシッププログラム/岐阜県

熱い思いがあるうちに次のステップへ

 飛騨/岐阜/東濃地区の3か所で開催された「岐阜アントレプレナーシッププログラム」(以下、Gifu EP)。会社設立から販売・決算までを体験できるプログラムを通して、身近な課題を発見する力、課題解決のアイデアを考える創造性、他者と協力して物事を進めるコミュニケーション力など実社会でも生かされるような力を養う。この1日のプログラムをきっかけに、起業への興味関心が高まり、すでにビジネスモデルを考えている学生たちも少なくない。

 そのような学生に向けた次のステップが必要だと考えて開催されたのが、『アントレミートアップ Day』だ。アントレプレナーシップを基に挑戦・行動できるように、グループワークが中心の「Gifu EP」とは違い、それぞれの持つアイデアやビジネススキームに大学生や先輩起業家がメンターとして気付きを与え、磨き上げていく。

今回のイベントの目的は学生が次のステップを目指したいとき、行動するその一歩を後押しする

 開催場所の「OKB SCLAMB」は岐阜大学内に2024年4月に誕生したオープンイノベーション創出支援拠点。学生、研究者、スタートアップ、地域事業者、自治体などさまざまな人との出会いの場を提供し、共創することで、地域のオープンイノベーション創出を目指している。

 今回参加した学生14名は、「Gifu EP」の参加者や「第6回ぎふビジネスアイデア・プレゼンテーション」に応募した学生だ。

※第6回ぎふビジネスアイデア・プレゼンテーションは、岐阜大学、岐阜県信用保証協会、日本政策金融公庫、岐阜県が主催し、県内の高校生がビジネスアイデアを発表するイベントで、岐阜県の次世代を担う若者の創業マインドの向上を目的としています。

岐阜大学内に2024年4月に誕生したオープンイノベーション創出支援拠点「OKB SCLAMB」

もう一つの目的、アントレプレナーシップを持った中高生の横/ナナメのつながり

 今回のイベントプログラムは下記の通り。

●社会人の先輩(岐阜県内企業)・大学生起業家によるプレゼン
●ビジネスアイデアの発表・メンタリングセッション(グループ別)
●全体発表・講評
●名刺交換・交流会

 メンターとして参加した社会人の先輩のプレゼンがあり、その後、岐阜大学起業部がその活動を共有。新規事業やアントレプレナーシップの存在は、変化の激しい時代の中で自ら枠を超えて行動し、新たな価値を生み出していく精神であると、実体験を交えながら挑戦することの大切さを語った。

 メンタリングセッションでは、中高生は失敗を恐れず一歩踏み出し、メンターと共に、自分のビジネスアイデアをより良くしようと積極的に意見を交わした。ビジネスプラン実現に向け次のアクションを模索する姿勢も見られた。

 メンタリングを通し、中高生同士の”横のつながり”や同志の存在、そして岐阜大起業部や先輩起業家といった起業家精神を持つ大学生・社会人との”ナナメのつながり”が大いに育まれていた。この横・ナナメのつながりから、アントレプレナーシップが次々と広がっていくエコシステムが生まれていくことが理想だという。

「岐阜アントレプレナーシッププログラム」の定着・継続のために各地域のパートナーとの連携を強化した地域プロデューサーのnomichi大谷代表が、全体の設計・進行を担当

太平洋工業株式会社の金森氏が社内で行ってきた新規事業、新しい価値を創り出すことについてなど語る

メンターには岐阜大学起業部のメンバーが参加。2024年に起業した前・起業部部長の佐藤氏による起業部の活動報告や近況報告に耳を傾け、少し先の背中を見る

今回、会場を提供してくれた「OKB SCLAMB」の高田氏から岐阜県でコミュニケーション拠点のひとつとなるこの会場について紹介

それぞれのアイデアはグループ内でたくさんの気づきを与えられる

エレベーターピッチのような形で60秒以内に自身の事業テーマやこのイベントでの学び、次に考えているアクションを発表

 最後に実施された交流会では、中高生も簡易的な名刺を作成し、次につなげるための行動を起こした。人生初の名刺交換になった参加者がほとんどだが、年齢も近い岐阜大学起業部メンバーとの名刺交換を中心に良い交流の場になったようだ。一般的に行われるメンタリング、ピッチ、名刺交換といった内容を中高生も疑似的に体験したが、自然に受け入れられ、実際に機能していた。

 高山市から参加していた中学生は、「地域に雪が多いのが課題なので、解決するために自分が持つアイデアを実現し、起業したい」と話す。また、「自分の住んでいる周りには今回のような人とつながれる拠点がないので、そういうコミュニティーの場をつくりたい」と刺激を受けた学生の声もあった。

 今回のイベントは、アントレプレナーシップの「芽を育てる」重要なステップだったようだ。中高生が等身大で感じる課題に対して考えたアイデアを岐阜大起業部や社会人等が真剣に助言をすることで、良い学びの場であり、かつ実社会へとつながる入口となっていた。メンターたちからは、「小規模な取り組みから地域全体へと広げ、スケールを大きくしていくことが重要だ」との声が多く聞かれた。

 アントレプレナーシップは、岐阜県内で確実に根付いてきている。今回のイベントが、その動きを加速させる一歩となることを期待したい。

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