スマホでの動画撮影には不可欠なスタンド
デジカメ用三脚+アダプターは最適化されていないので不便
スマホをしっかりと両手で持っても、動画撮影では多少のブレや上下左右への滑りを避けることは難しい。そもそも小さなガジェットを両手を使って操作する様子を動画で撮影しようと考えたりすると、スマホスタンドは必須アイテムだ。
デジカメ用三脚も使えないことはないが、スマホを取り付けるためのアダプターの角度設定や固定が結構面倒で最適ポジションを見つけるまでに時間がかかってしまう。筆者のように不器用だと細かな調整ができすぎる製品だとモバイル環境でうまく使えないことが多い。
多くのスマホは音声通話とメッセージ通信、ネットのブラウジングが基本用途であるがゆえに、両手で持って撮影するカメラとは根本的に異なるデザインをしている。レガシーなカメラ用の三脚やスタンドは、たとえ立派なものでも最適化されているかどうかは怪しい。
今回ご紹介する「Ulanzi MA30 カラビナ付きスマホ用三脚」(以下、Ulanzi MA30)は生まれたときからスマホの撮影サポートだけを前提に考えられた商品だ。Ulanzi(ウランジ)は中国・深センに本社を置くカメラアクセサリーのメーカーだ。日本を始めグローバルで製品を提供している。
MagSafeの仕組みを用いて簡単に固定可能
AndroidスマホでもMagSafe機能を加えるケースで利用できる
筆者は赤色のモデルをアマゾンで購入した。今回重要なのはUlanzi MA30とスマホの接続及び固定は「MagSafe」でのみ可能という点。ご存じのようにMagSafeは、iPhoneに内蔵される円形のコイルと磁石により、充電器やiPhoneリングなどのスマホアクセサリーを背面にピタッとつけられる機構だ。
iPhoneならまったく問題ないがAndroidスマホの場合は、MagSafe同様の機構に拡張できるスマホケースなどが必要となる。筆者はメインスマホである「Galaxy S24 Ultra」にMagSafe機能を拡張するPITAKAのアラミドファイバー製のケースを取り付けている(「PayPay決済で最強の「Galaxy S24 Ultra」用ケースを見つけた!」)。
そのおかげでMagSafe用に作られた多くの周辺デバイスが使用可能だ。Galaxy S24 UltraがQi規格のワイヤレス充電に対応しているので、MagSafe対応のモバイルバッテリーも使用できている。少し注意が必要なのは、iPhoneのカメラ部分を覆うことを避けたギリギリのサイズの製品もあり、Androidスマホによってはデバイスの一部がレンズ周りにぶつかりそうなことがある。
Ulanzi MA30の重さは実測で約100g。円形状をしたMagSafe部分がカラビナのようになっており、ジーンズのベルトループやメッセンジャーバッグ/トートバッグの持ち手、ストラップ部分に引っ掛けて、持ち歩きの機動性と置き忘れ防止の両方をカバーしてくれそうだ。
デーブルにぶら下げて低い位置を撮影する使い方も
活用の幅は広い
Ulanzi MA30の基本は折りたたみ式三脚型なのでスマホカメラのレンズの高さや俯角・仰角の設定の幅は広い。ちょっと変わった位置としては、テーブルなどにぶら下げてレンズ位置より下側を撮影することも可能だった。三脚の脚の先に取り付けられてラバーのおかげでぶら下げ位置でもそこそこ安定している感じだった。
三脚の3本脚のうち1本は幅広で、あとの2本は幅広足の2分の1幅サイズだ。MagSafe機能で吸着したスマホと垂直真っすぐ前方位置に幅広脚を置いた場合、ケース込みで筆者の実測で273gあるGalaxy S24 Ultraを吸着したまま前方60度まで傾けても転倒することはなかった。
この程度の俯角の撮影が実現できれば、至近距離に置いた被写体を静止画や両手で操作しながら動画を撮影することも十分可能そうだ。スマホカメラ側にズーム機能や広角カメラ機能があれば、組み合わせて使うことでより効果的な写真や動画を撮影できるだろう。

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