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GeFore RTX 50シリーズまとめ 第2回

NVIDIAがRTX 5070とRTX 4090は同性能と主張する理由はここにある

RTX 50シリーズのDLSS 4でフレームレートが爆増!? マルチフレーム生成と従来DLSSの強化を解説

2025年01月21日 10時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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RTX 50シリーズのDLSS 4でフレームレートが爆増!? マルチフレーム生成と従来DLSSの強化を解説

基調講演において、全世界の度肝を抜いた瞬間。GeForce RTX 5070が同RTX 4090の性能と同じという主張には誰もが驚いた。しかし、この表現を巡ってインターネット上ではさざまなな憶測が飛び交った

 NVIDIAの「GeForce RTX 50シリーズ」(以下、RTX 50シリーズ)は、CES 2025の発表における最大のニュースと言って良いだろう。特に基調講演では、「RTX 5070の性能がRTX 4090と同等」とか「RTX 5080はRTX 4080の2倍の性能」など、RTX 50シリーズのスゴさを示す表現が乱舞していた。

 ただし、この表現はどんな状況でも達成できるわけではなく、RTX 50シリーズでしか利用できない「DLSS 4」に含まれる「DLSS MFG(Multi-Frame Generation:マルチフレーム生成)」を最大限利用した場合、という注釈がつく。

 「CUDAコア数からしてRTX 4090より圧倒的に少ないRTX 5070が勝つなんて、そんなうまい話なんてなかったんだ」と落胆する人もいるだろう。しかし、NVIDIAが設置したデモ機では、まさにRTX 5070がゲームでRTX 4090を上回るシーンを確認できた。

RTX 50シリーズのDLSS 4でフレームレートが爆増!? マルチフレーム生成と従来DLSSの強化を解説

まずRTX 5070はRTX 4070の2倍の性能という数字の根拠は、NVIDIAの製品紹介ページに出ているゲーム性能比較にある。「Cyberpunk 2077」「Black Myth: Wukong(黒神話:悟空)」といったレイトレーシング処理が超絶に重いゲームでDLSS MFGを利用した場合、RTX 5070が圧倒的に有利になるというもの。なお、CPU環境については下に軽く表記されているが、ゲームではRyzen 9 9800X3D、ゲーム以外はCore i9-14900Kとなっている

RTX 50シリーズのDLSS 4でフレームレートが爆増!? マルチフレーム生成と従来DLSSの強化を解説

NVIDIAの展示スペースに設置されていたデモ機。左がRTX 4090 FE、右がRTX 5070 FEで「Marvel Rivals」を4K&最高画質でプレイしたところ。完璧に同ポジションではないので厳密な比較にはならないが、DLSS MFGを利用しているRTX 5070のフレームレートはRTX 4090のそれを超えている。ちなみに、画面に入っているオブジェクト数は右側(RTX 5070)のほうが上だ。つまり、より負荷の高い状況でRTX 5070のほうがフレームレートが出ているというわけだ

RTX 50シリーズのDLSS 4でフレームレートが爆増!? マルチフレーム生成と従来DLSSの強化を解説

フレームレート表示だけを拡大したもの。RTX 5070は平均どころか最低フレームレート(1% Low)もRTX 4090を上回っている。PCレイテンシーもRTX 4090とRTX 5070の間に(筆者が)知覚できるような差はなく、プレイフィールも自然だった

 DLSS MFGとは、どんな理屈で元のフレームレートの4倍のフレームレートを達成するのか? さらに、RTX 20〜40シリーズでも利用できるという“強化されたDLSS”とはどんなものなのか、NVIDIAが公開している動画やデモを通じて解説していくとしよう。

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