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GeForce RTX 50シリーズまとめ 第30回

DOOM: The Dark AgesのフルHD・最高画質設定で平均200fps超え

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

2025年05月17日 22時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

今回筆者が入手したASUS製ファクトリーOCモデル「DUAL-RTX5060-O8G」。本稿執筆時点では価格は不明

 2025年5月20日、NVIDIAは「GeForce RTX 5060ファミリー」と銘打たれたGPUの中で、最も安価な「GeForce RTX 5060」(以降、RTX 5060)の国内販売を解禁する。すでに国内販売価格は5万5800円とアナウンス済みだが、これは2023年6月に5万2800円〜で発売したRTX 4060(参照記事)とほぼ同価格帯でのスタートである。

 ただし、RTX 5060ではメモリー帯域が太いGDDR7メモリ―を採用した点と、昨今のコスト高傾向の割には思ったほど高くはならなかった感はある。無論、その価格はMSRP(Manufacturer's Suggested Retail Price=メーカー小売希望価格)のため、すべての国内発売モデルが5万5800円で購入できるわけではないだろう。

 あくまで筆者のぼんやりとした予想だが、6万円台前半あたりがボリュームゾーンになるのではないだろうか。それでも、上位のRTX 5060 Ti 8GBが発売1ヵ月程度で6万6000円程度(発売直後は7万5000円程度)に落ち着いていることを考えると、ご祝儀価格のフェーズを過ぎれば、もっと値頃感が出てくるものと思われる。

 つまるところ、RTX 5060は5万円台のGeForceにRTX 50シリーズの機能を持ち込み、次世代のレンダリング時代へ備えるための製品である。ゲーマーにとっては、DLSS MFG(Multi Frame Generation:マルチフレーム生成)が今すぐ試せ、Reflex 2対応が最速(ゲームがまだないのが難点だが)なところが最大の魅力となるだろう。

 RTX 50シリーズと言えば、AIパフォーマンスの向上も目玉の1つ。とはいえ、RTX 5060においてはLLMや画像生成といったAIアプリケーションよりも、グラフィック描画でニューラルネットワークを活用する「ニューラルレンダリング」に主眼を置いていると感じる。また、DisplayPort 2.1bや4:2:2 10bitカラーフォーマット対応のNVEncも魅力の底上げにひと役買っている。

 このたび筆者は幸運にもASUS製ファクトリーオーバークロック(以下、OC)モデル「DUAL-RTX5060-O8G」を試す機会に恵まれた。ただし、今回はいつもの濃厚なフルレビューの前に検証データの「ほんの一部」をプレビューとして公開するに留まる。フルレビュー公開前の肴として、RTX 5060のパフォーマンスをあれこれ想像していただければ幸いだ。

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

DUAL-RTX5060-O8Gはスタンダードなデュアルファン構成のビデオカード。ファン口径が約90mmと大きいため、カードの幅は約123mmとやや大きめ

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

カード後部(写真左側)にあるファンの風が吹き抜けになるFlow-Throughデザイン。ASUS製のビデオカードではおなじみのP/Qモード切替スイッチも見える

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

映像出力端子の構成はごく一般的なもの。カードの厚みは約50mm、2.5スロット厚といったところか

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

補助電源コネクターは8ピン×1

 RTX 5060のスペックをRTX 4060と対比してみよう。RTX 4060を「1」とした場合、RTX 5060のSM数は1.25倍、メモリー帯域は1.65倍とどちらも強化されている。VRAM 8GB構成は最近の大作ゲーム(AAAタイトル)にとっては残念な仕様だが、そのぶん価格が安ければ許される。フルHD&最高画質でVRAM 8GBも不要というゲームは多いし、AAAタイトルでも画質を絞れば十分快適に遊べる。

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

RTX 5060とその近傍GPUのスペック比較

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

GPUの情報:「GPU-Z」を利用して取得。原稿執筆時点のバージョンではRTX 5060に完全対応していないため、ところどころに抜けが観測できる。ファクトリーOCモデルのため、ブーストクロックは2535MHzに引き上げられている

GeForce RTX 5060をプレビュー、VRAM 8GBでも安ければ許される?

GPUの情報:Power Limit、すなわちNVIDIAが言うところのTGP(Total Graphics Power)のデフォルト値は145W。ファクトリーOCモデルではあるものの、リファレンスに近い仕様になっている

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