足下が広くてゆったり座れる後部座席
後席の足元は広く、また座面もゆったり文句ナシ。レザーの質感も申し分ありません。
アームレストの幅も広く、ちょっとした筆記用具が入りそうなスペースもあります。ドリンクホルダーの位置もよく、飲み物を置いたら肘が置けない、ということはありません。
シートバックを倒すスイッチが、ヘッドレスト側だけでなく、座面側にもあるのも好印象。あると、とても使いやすいんですよ。
このクラスになると、後席のエアコン調整は当たり前。USBソケットはTYPE-Cですが、ちょっと位置が低くて使いづらい印象を受けました。
サイドシルが低めなのも本気の美質。子供やお年寄りの乗り降りに配慮しているように感じました。
スイッチが多めのコクピット
Amazon Alexaも便利に使える
運転席はBMW X3とまったく同じで、違和感ゼロ。強いて言うならステッチが水色であることぐらい。BMWの設計基準は身長185cmなので、全体的にゆったりした雰囲気です。
ステアリングホイールは少し太め。コクピットまわりはかなりコンサバティブな造りです。
ドリンクホルダーの先にワイヤレス充電トレイを配置。ちょっと使いづらい雰囲気を感じました。
インフォテインメントは「Amazon Alexa カー・インテグレーション」でApple CarPlayに対応。Amazon Alexaはアウディは対応していますが、メルセデスは非対応ですね。一方、Android Autoには対応していないようで、USB接続したところ、My BMWというアプリをダウンロードせよ、という指示が出ました。
運転席側のUSBポートは、ワイヤレス充電ポートの近くにTYPE-A、アームレストの中にあり、TYPE-Cが1系統。個人的にはTYPE-Cを、もう1系統欲しいですね。
ちなみにイルミネーションは、メルセデスに比べると控えめ。BMWというとオレンジのイメージが強かったのですが、BEVのためかブルーでした。
交流モーターは最高出力256PS(210kW)/6000rpm、最大トルク400N・m(40.8kgf・m)0-4500rpmを発生。他社BEVの中には、フロントにも荷室を用意する場合がありますが、iX3はそのような機構がありません。
右側リアフェンダーにCHAdeMO対応の急速充電用ポートを配置。80kWの急速充電利用時は、70分以内で約80%までの充電が可能になるとのこと。ちなみに10分の急速充電で約80km航続可能距離を延ばすことができるそうです。
左側フロントフェンダーに普通充電用ポートを配置。200Vの普通充電においては、約8時間で満充電になります。
ということで、運転してみましょう。
剛性ボディーの絶対的な安心感
ただし後席はやや問題アリ
操作面で、X3とiX3の違いを見出すことはありません。BEVだから……という意識は何1つなく、今までBMWを乗っていた人が、すんなり動かせる。BMWが目指す世界なのでしょう。
静かで滑らかな走りに、不満を感じることはありません。運転中「いいなぁ、これいいなぁ」とゆみちぃ部長。BMWらしい剛体ボディーから得られる安心感、タイヤが地面をしっかりとらえる感覚。BMWらしさは、BEVでも健在です。「電気自動車はモーターとバッテリーを積むだけだから、どのメーカーも同じ」と語る人もいますが、クルマはそんな単純なものではありません。
ですが後席に座っていると、少し気分が悪くなった様子。というのも、電気自動車はアクセルを弱めた時に回生ブレーキがかかるのですが、その動きが強かったりすると、体が前後に動く回数が増え、気分が悪くなってしまうのです。これはBMWに限った話ではなく、 BEVやハイブリッド車で起こっていることです。
これを回避するには、後席に人が乗っている時はEcoモードなど、回生量が多いモードを使わないのが、現状ベターといえそう。また、アクセル操作をより繊細にコントロールした方が好ましく、さらに申し上げるなら、あまりブレーキを踏まない走り方がベターといえそうです。
そこでリラックスしてもらおうと、Caring Carプログラム(AIによるドライバー活性化機能)からリラックスを再生。アンビエントライトや環境音楽、エアコンの設定などが変わりました。「正直、微妙」とゆみちぃ部長。
「電気のBMWもいいですけど、ほかのBMWも乗ってみたい!」とゆみちぃ部長。ということで、ガソリンエンジンのX4のレポートはまた別の機会に。
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