自動更新するサービスに思わず反応してしまい……
ASCII.jpのYouTubeチャンネル特番からスピンアウトした「思わずヒヤッと/ホッとした、ネットにまつわる怖い話」を紹介する連載第42回。
今回は「自動音声通話によるフィッシング詐欺に注意!」というお話をお届けします。
ビッシング? なにそれ怖い! スルーしてヒヤリ回避
最近は人間ではなく自動音声を使った営業電話が増えていますよね。ところが先日、電話に出たら自動音声が流れ始めたので反射的に『また営業か。無視でいいな』と切ってしまいました。
ただ、「電話料金が未納なので云々……」という音声が聞こえたような気がして『あれ、切っちゃマズいやつだったか!?』と焦ったのですが、本当に未納なら何度でも掛かってくるだろうと放置しました
結果、二度と掛かって来ませんでしたし、電話も使えているので無問題。今思えば、あれは自動音声を使った電話詐欺だったのかも……。
おすすめの関連記事
LINEの便利技! 画像内の文字をテキスト化して翻訳できる
ビッシング=ボイス+フィッシング
今回のヒヤリ案件は、自動音声による電話詐欺についてのお話です。「ロボコール」「ボイスフィッシング」「ビッシング」などと呼ばれることも。ちなみにビッシング(vishing)とは、「ボイス(voice)」と「フィッシング(phishing)」を組み合わせた単語です。フィッシング、という不穏な単語が含まれていますね。
投稿者さんが実感しているとおり、このところ自動音声を使って商材をPRしたり、アンケートの回答を求めたりするケースが増えています。しかしながら、この自動音声を使った電話連絡は、フィッシング詐欺の手法の1つになってしまっています。
典型的なケースとして、大手通信キャリアの名前を騙って「料金が未納です。放置すると法的措置を執ります。すぐに連絡を」という自動音声電話がかかってくるものがあります。大手通信キャリアの名前は、実際の企業名なのでともすると「本物かも?」と思ってしまいがちです。
その電話に反応したり、留守番電話に残っていた番号にかけ直したりしてしまうと、自動音声ではないオペレーターが登場して個人情報を聞き出される事態になってしまいます。まさに自動音声電話をトリガーにしたフィッシング詐欺、ということですね。
こうした詐欺師が騙るのは通信キャリアだけではありません。実在する金融機関のほか、「総務省」「警察庁」「検察官」などなど、さまざまな組織・肩書からちょっと心当たりがありそうな支払いについて要求されます。そして多くの場合、「法的措置」「民事裁判」「期限厳守」といったことを匂わせてくるのが定番です。

この連載の記事
-
第55回
デジタル
あの企業がランサムウェア被害? 「そんなの関係ない」と思ってたらヒヤリ! -
第54回
デジタル
ネット通販で安いお米を発見!? それが噂の「新米詐欺」です -
第53回
デジタル
甥っ子の発言にヒヤリ! 闇バイト募集を簡単に発見できてしまうSNSが怖過ぎ -
第52回
デジタル
災害時のSNSデマにヒヤリ! 生成AIで巧妙化する虚偽情報への対策は「冷めた目」 -
第51回
デジタル
被害額500億円超の特殊詐欺を大人版の「いかのおすし」が撃退する!? -
第50回
デジタル
被害急増中! 自動音声とニセ警察コンボの特殊詐欺に注意せよ -
第49回
デジタル
結論。すべて疑え! 証券会社からのメールはヒヤリとしながらスルー推奨 -
第48回
デジタル
GWはクイッシングに警戒! QRコードが「重ね貼り」されていたら要注意 -
第47回
デジタル
祖母宅に怪しい電話が! 高齢者狙いの計画的な詐欺は留守電とアレで防御しよう -
第46回
デジタル
史上最悪のサイバー詐欺月間にヒヤリ! 年末年始のメールは偽物だらけだった -
第45回
デジタル
大昔のアカウントが個人情報流出の原因に!? でヒヤリ - この連載の一覧へ

