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親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第294回

いまや4人に1人が「マッチングアプリ」で結婚相手見つけた

合コンはいずれ死語に? Z世代ミレニアル世代は「マッチングアプリ」で出会ってる

2024年10月29日 09時30分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII

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直近で付き合った恋人と、どのような場所で出会いましたか?

直近の恋人と出会いのきっかけは「マッチングアプリ」

 こども家庭庁の2024年7月の調査によると、結婚相手との出会いのきっかけは、「マッチングアプリ」が4人に1人にあたる25%と最多に。次いで「職場や仕事関係」(21%)、「学校」(10%)、「友人などからの紹介」(9%)、「パーティなど」(5%)となっている。

 では、マッチングアプリはZ世代にどのくらい利用されているのか。僕と私と株式会社の「恋愛観に関する意識調査」(2024年6月)を見てみよう。

 直近で付き合った恋人との出会いのきっかけを聞いたところ、両世代とも第1位は「マッチングアプリ」だった。Z世代の21.6%、ミレニアル世代の18.8%がマッチングアプリと回答しており、マッチングアプリは両世代でメジャーな出会いの方法となっていることがわかる。次いで「学校」「知人・友人の紹介」と続いている。

Z世代は「マッチングアプリ>合コン」

 「合コンとマッチングアプリとの出会いで、どちらが自分と合うと思う相手と出会えると感じるか」という質問に対して、両世代ともマッチングアプリを支持。ミレニアル世代では合コン・マッチングアプリの差はわずか6.9%だったが、Z世代では20.2%と大差を付けてマッチングアプリが支持されている。

 合コンに関する経験のうち当てはまる項目を聞いたところ、ミレニアル世代では参加したことがあるのが17.4%で、交際に至った人は14.5%だった。一方Z世代では、参加経験が12.9%だった一方、交際まで至った人は9.2%にとどまった。Z世代はそもそも合コンの利用率も高くなく、まして交際まで至る人は少ないようだ。

合コンでの出会いとアプリでの出会いどちらが自分とあうと思う相手と出会うことが多いと感じますか?

 一方、マッチングアプリの利用経験は両世代とも合コンを上回る結果に。参加経験自体が多いのはもちろん、Z世代では、「気になる人と連絡を取り合ったことがある」「気になる人とデートしたことがある」「付き合ったことがある」など、すべての項目で合コンを上回っていた。

 若者世代にとって、マッチングアプリはもはや出会いのきっかけとして浸透し、利用も当たり前となっている。ただし、アプリきっかけで性被害や投資詐欺などの被害も起きている。

 事前に相手が信頼できるかどうかをビデオ通話などで確認し、日中、人が多い場所や公共の場所で会うようにするとトラブルが防げるだろう。また、会う前のお金の話を持ち出してくる相手は、相手にしないようにしてほしい。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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