いまPCが絶好調! AI PC新時代に各メーカーにインタビュー
PCなのに高級車のようなプレミアム感! レノボとインテルがコラボした「Yoga」シリーズ最新モデルがすごかった
2024年10月16日 12時00分更新
インテルと連携したAura Edition
ここからはレノボが展開している最新製品を紹介していく。主にIFAで発表されたものだが、注目すべきは、インテルとレノボが連携して作ったCopilot+ PC「Lenovo Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9」だろう。
Aura Editionは高いユーザーエクスペリエンスを提供できるモデルに対してレノボが付けている名称。ハードウェアでは最良の部品を使い、ソフトウェアではUIなどを含むユーザービリティーを向上させたモデルだ。
スペックは、CPUにインテルCore Ultra シリーズ2を搭載、インテルAI Boostにより最大47TOPSを実現。メインメモリーは32GBで、1TB(PCIe NVMe/M.2)のSSDを搭載する。
ディスプレーは15.3型2.8K(2880×1800)液晶でIPS、100% sRGB、120Hz、500nit、マルチタッチパネルを採用。インターフェースにはThunderbolt 4×2、USB 3.2 Gen 1×1、HDMI×1、プライバシーシャッターボタンなどを採用。
製品サイズは幅343.8×奥行235.4×高さ13.9mmで重さが約1.53kg。直販価格は24万9810円となる。
インテルCore Ultra シリーズ2搭載による長時間のバッテリー駆動はもちろん、スピーカー×4&ノイズキャンセリング マイク×4の充実の音響環境、薄型回路かつ熱設計による効果的な冷却と、かなりハイエンドな設計となっている。
独自機能としては、5つのモードを簡単操作できる「Smart Modes」、シームレスなデータ共有を実現する「Smart Share」、オンラインサポートへつなげられる「Smart Care」を搭載している。いずれもPCに詳しくない人でも使いやすい機能になっていることが特徴だ。
担当者によるとSmart Modesは、のぞき見防止やエコモードのオン/オフ、集中作業時のタイマー設定など、これまで煩雑になっていた各種機能を1つにまとめ、ユーザーにとって使いやすくしたものだ。F9キーを押すと、ポップアップが現れ、そこから5つのモードを設定できる。ショートカットキーを1タップするだけで使えるので、非常に使い勝手がいい。
Smart Shareは、PCとスマホを事前にBluetooth接続しておけば、スマホの画像やデータなどをPCに接触させるだけで、共有できる機能だ。イメージとしてはiPhoneのAirdropに近い。わざわざ有線などで画像をインポートする手間なく、直感的に使える機能だ。
Aura Editionについては、Yoga/ThinkPadシリーズで展開されていく予定だそう。
Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9
Ryzen AIシリーズからはCopilot+ PC「Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9」が展開されている。CPUにAMD Ryzen AI 9を搭載、演算能力は50TOPSを実現し、パワフルな性能を持つ。メインメモリーは32GB、1TB SSDのストレージを搭載する。
ディスプレーは14.5型2.8K(2880×1800) OLED (有機EL)、100% DCI-P3、120Hz、600nit、ブルーライト軽減パネルなどを採用。インターフェースにはUSB 3.2 Gen 2×1、USB 3.2 Gen 2 Type-C×1、USB 4 Type-C×1、HDMI×1などを装備。
ハイエンドのYogaシリーズらしく、電源も100WのACアダプターを採用しており、とにかくパワフルさが売りのモデル。
ディスプレーは有機ELで美麗、Dolby Vision対応、120Hzのリフレッシレート、0.2msの応答速度と性能の高さは折り紙つきなので、クリエイティブ向けにも頼りになる一台だろう。
IdeaPad Slim 5x Gen 9/IdeaPad 5x 2in1 Gen 9
Snapdragon Xシリーズ搭載モデルはレノボのIdeaPadシリーズから展開。いずれも8コアのSnapdragon X Plus搭載モデルとなっているため、価格が抑えられているのが特徴。Snapdragon X Eliteの廉価版ともいえるが、45TOPSとパフォーマンスは高い。
IdeaPad Slim 5x Gen 9はCPUに8コアのSnapdragon X Plus、メインメモリーは最大32GB、ストレージは最大1TB内蔵する。ディスプレーは14型WUXGA(1920×1200)のOLEDで、400nit、60Hz、100% DCI-P3。
インターフェースはUSB 3.2 Gen1×2、USB 3.2 Gen2 Type-C×2、HDMI×1などを搭載。製品サイズは幅312×奥行221×高さ16.9mm、重さは1.48kg。価格は12万9800円となる。
IdeaPad 5x 2in1 Gen 9はディスプレーが360度回転する2 in 1 PC。CPUに8コアのSnapdragon X Plus、メインメモリーは最高16GB、ストレージは最高1TB内蔵する。
ディスプレーは最高で14型WUXGA(1920×1200)のOLEDで、400nit、60Hz、100% DCI-P3。インターフェースはUSB3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen1×1、HDMI×1を搭載。
製品サイズは幅313×奥行227×高さ17.5mm、重さは1.5kg。直販価格は11万9790円。
レノボのCopilot+ PC製品としてはArm系Copilot+ PCとx86系 Copilot+ PCで上手くすみ分けができているのが大きな印象だ。
Copilot+ PCに触れてみたいライトユーザー向けにIdeaPad Slim 5xとIdeaPad 5x 2in1を。対してYoga Slim 7i Aura EditionとLenovo Yoga Pro 7 Gen 9は高性能なCopilot+ PCを求めるユーザー向けとなる。
バランスよく投入していくことで、価格・性能などユーザーそれぞれが求める需要に対応できているのではないだろうか。
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