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田口和裕の「ChatGPTの使い方!」 第26回

プレゼン資料が一発で出せると話題 AIツール「v0」の使い方

2024年10月11日 17時00分更新

文● 田口和裕

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ClaudeのArtifactsと似ているが、よりWeb開発寄り

 最後に他サービス、特に「Claude」の「Artifacts」との類似について考えていきたい。

 Artifactsについては当連載の「チャットAI「Claude」すごい新機能「Artifacts」の使い方、全部教えます」という記事で詳細しているので参考にしてほしい。

 v0とArtifactsは、基本的な資料作成や可視化タスクではほぼ類似と言ってもいい機能を提供するが、根本的な設計思想に大きな違いがある。

 v0は指示がない限りReactコンポーネントを生成し、Web開発とUIデザインに特化しているため、実際のプロダクト開発への直接的な統合が容易になっている。特にNext.jsプロジェクトとの高い互換性を持ち、生成されたコンポーネントを実際のWebサイトやアプリケーションにシームレスに組み込むことができるのが大きな特徴だ。

 一方、Claude Artifactsはより汎用的なAI支援ツールとして、幅広い分野での文書作成や概念説明を支援することを目的としているので、Reactコンポーネント以外にもプレーンテキスト、Markdown、HTML、プログラムコードなど様々な出力形式をサポートしている。

 この違いは、特にWeb開発プロジェクトや特定の開発環境で使用している場合に顕著になり、v0がより実践的な開発ワークフローに適している点が大きな利点となる

 逆に言えばプレゼン資料作成といった低次の作業だけに使うのであれば好みの方を使って構わないということになる。

 両者の特徴を理解し、状況に応じて使い分けることで、より効率的で創造的な作業が可能になるだろう。

田口和裕(たぐちかずひろ)

 1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
 新刊:発売中「生成AI推し技大全 ChatGPT+主要AI 活用アイデア100選」、:https://amzn.to/3HlrZWa

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