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田口和裕の「ChatGPTの使い方!」 第26回

プレゼン資料が一発で出せると話題 AIツール「v0」の使い方

2024年10月11日 17時00分更新

文● 田口和裕

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Webページのワイヤーフレームやモックアップを作成する

 WebページのデザインやUI/UXを設計する際に必要になる、ワイヤーフレームやモックアップを作成するのもv0の得意分野だ。

 特にお手本となるページのスクリーンショットを参考資料としてアップロードし、以下のようなプロンプトを与えれば、

プロンプト:サンプルを元にトップページのモックアップを作成して

 一瞬でお手本の構造をコピーしたモックアップが完成する。

 これをベースに下記のようなプロンプトでやり取りすることによって好みのデザインまで持っていくことができる。このようにv0では一発で完成物を出すというよりは、バージョンを重ねてブラッシュアップしていく作り方が推奨されているようだ。

プロンプト:白バックのスタイリッシュなデザインにブラッシュアップして

 これも「Share」や「Publish」可能なので、デザイナーと開発者などのコミュニケーションも便利になる。

本来の用途と新たな用途

 見てきたように、v0本来の用途はWeb開発支援であり、Web開発者やデザイナーが、UIコンポーネントやWebページのプロトタイプを素早く作成するためのツールだ。主要な機能は以下のようになっている。

  1. テキストプロンプトに基づいたReactコンポーネントの生成
  2. shadcn/uiとTailwind CSSをベースにした、すぐに使えるUIコードの提供
  3. 複数のUIデザイン案の生成と、それらの細かな調整機能
  4. 生成されたコードのコピー&ペーストによる簡単な統合
  5. CLIを通じた自動依存関係インストールとコード追加機能

 特に、Vercelが開発したNext.jsアプリケーションとの親和性が高く、生成されたコードを既存のプロジェクトに簡単に統合できるよう設計されている。

 ただし、作成したコンポーネントを実際に利用(Webサイトにデプロイ)するためには、ある程度Next.jsやReactの知識が必要となる。

 つまり、v0は優れたコンポーネント生成ツールではあるが、Webサイト全体を作成して実装していくためにはまだまだ開発者の知見が必要であるという点に注意が必要だ。

 とはいえ、v0はWebコンポーネンツやプロトタイプ以外のデザインも可能なため、近頃はプレゼンテーション資料やランディングページの作成ツールとしても紹介されることが多くなった。

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