ファーウェイの展開する電気自動車(EV)は、Seresと共同開発した「AITO」シリーズが2021年から販売されています。ファーウェイのEV展開は自社ですべてを製造するのではなく、自動車メーカーと協業の道を取っています。
2023年からはその協業の幅を広げ、自動車メーカー主体で開発したEVにファーウェイのスマートソリューションを搭載した「Harmony Intelligent Mobility Alliance」を立ち上げ、その第1弾としてCHERYと協業したブランド「LUXEED」のEVをファーウェイストアでも販売しています。
LUXEED最初のモデルとなるLUXEED S7は5人乗りのセダンで、テスラのModel Sの競合モデルといいます。ボディーサイズは全長4971×全幅1963×全高1461mm、ホイールベースは2950mm。2023年11月から販売が開始され、価格は25万8000元(約530万円)からという値付けです。
モーター出力は215kW、シングルモーターの2軸駆動とデュアルモーターの4軸駆動があり、0-100km/h加速はそれぞれ5.5秒と3.3秒。バッテリー容量は非公開、5分の充電で200km以上の走行が可能、15分充電で400km、航続距離は最上位モデルで800km以上とのこと。
車内は革張りシートで高級感があります。インテリアに関しては中国大手自動車メーカーであるCHERYが手掛けているので十分すぎる仕上げです。しかもファーウェイと協業したインテリジェンスなEVですから上質感があります。
運転席前方には12.3型のディスプレーを、そしてセンター部分には大型のタッチパネルディスプレーを搭載。車内の操作や車体の管理ができます。ドリンクホルダーの上にある部分は50Wのワイヤレス充電台となっており、スマートフォンを置くだけで充電可能。さらに車内のインフォテイメントシステムとHarmonyOSで接続されます。
HarmonyOS 4によるスマート化により、スマートフォンとの接続もシームレス。さらにナビゲーションや店舗検索から音楽、動画の再生、さらにかかってきた音声通話やビデオコールにもそのまま出られるなど、ファーウェイのエコシステムを車内でもそのまま利用できます。
ファーウェイはHarmony Intelligent Mobility Allianceを「HIMA」と名付けており、今後も対応車種を増やす予定です。中国のEV市場は逆風が吹いているという話も聞こえますが、深センのファーウェイストアを訪問してみると、来客の数はかなり多く、スマートフォン人気と合わせてAITO、LUXEEDに注目する消費者は増えています。
ファーウェイのロゴがないのがちょっと残念ですが、今後ファーウェイのスマートシステムを搭載したEVが数を増やしていくことは間違いないでしょう。
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