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「2024年を“DAP元年”に」と宣言、導入企業の富士通らが活用のポイントを披露

アプリ定着化のDAPはなぜ“いま”注目されるのか ― WalkMeが国内初イベント

2024年07月17日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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生成AIを活用した「WalkMeX」を紹介

 WalkMeは現在、グローバルで1600以上の顧客を持ち、Fortune 500企業では30%が導入しているという。導入顧客の中には、契約・取引関連の業務アプリケーションで初回に正しいデータ入力ができる割合が30%改善したというPhilips、年間150万時間ぶんの生産性向上を果たしビジネスに還元できたというNestleなどがある。

WalkMeの導入企業の例

IDCによる「デジタルアダプションプラットフォーム」市場の評価で、WalkMeはリーダーポジションに選ばれている

 WalkMe 日本法人を率いる代表取締役の小野真裕氏は、日本法人設立から5年目を迎えた現在、「日本でもやっと“DAPの価値”が証明されてきた」と語る。

 DAPの価値とは何か。小野氏は、DAPを導入することで“デジタル摩擦”を解消し、チェンジマネジメントを促進できると説明する。「システム導入が成功すれば終わりではない。われわれはDXが成功するまでの貢献ができる」(小野氏)。

DAPの導入によって「問題の可視化」「ユーザーファーストのアプローチ」「変化への柔軟な対応」が実現できると説明した

 さらに「昨今の生成AIブームがWalkMeを後押しする」と小野氏は見ているという。

 アディカ氏は、生成AIを組み込んだ業務アプリケーションについても「デジタルアダプションギャップ」が生まれていると指摘する。「12年以上にわたって企業のアダプションとチェンジマネジメントを支援してきた経験から、『ほとんどの生成AIプロジェクトは当初の目的を達成しない』と自信を持って言える」(アディカ氏)。

 生成AIツールは一見便利そうに見えるが、「ドキュメントの簡単な要約」のレベルを超えて成果につなげていくためには、プロンプトエンジニアリングのようなスキルが求められる。さらには、Microsoft、SAP、Salesforceなど、あらゆるベンダーが自社のアプリケーションに生成AI機能を組み込んでおり、結局は「ユーザーがこれらを使いこなす」ことが課題になっている。

 そこでWalkMeでは6月、最新の機能となる「WalkMeX」を発表した。これは「複数のアプリケーションを横断し、あらゆるワークフローにおいてユーザーの立場や文脈を理解し、生成AIを使ってその人がやるべきことを知らせてくれるCopilotだ」とアディカ氏は説明する。「WalkMeでは、人とソフトウェアの間のトランザクションを年間70億回以上処理しており、そこから『人がテクノロジーをどう使うか』を理解できる」(アディカ氏)。

「WalkMeX」のライブデモ。ITサービス管理(ITSM)の担当者が次に行うべきアクションを自動化し、業務を効率化する

 WalkMeXの発表後、あるFortune 100企業では、5~10%だった生成AIの活用率が40~50%まで向上したという。「従業員が生成AIを使うのを待つ必要はない。業務をこなすためのワークフローを作ることで、ユーザーはやるべき業務をスムーズにできる」(アディカ氏)。

 生成AIの活用支援は、日本において特に大きな課題と言える。小野氏が示した日本の調査データでは、生成AIを使わない理由として「使い方がわからない」「自分に関係ない」が多く挙がっていた。ここで、デジタル摩擦の解消、チェンジマネジメントを価値とするDAPが貢献できると説明する。

 小野氏は「生成AIの活用が遅れると、国際的な企業競争力に懸念が出てくる」と述べたうえで、DAPへの関心の高まりとその価値の実証、さらに生成AI活用の機運を追い風として「今年をDAP元年にしたい」と宣言した。

 なおアディカ氏は、SAPによる買収計画について、「(買収を通じてWalkMeの)リソースが増えることで、DAPでのリーダー的地位をさらに強固なものにできる」と述べた。すべてのSAPプロダクトにWalkMeが搭載されることになれば、SAPユーザーにもメリットをもたらすことになりそうだ。

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