複数のArtifactタイプの効果的な組み合わせ
ここまで見てきたようにArtifactsを利用する際はタイプを意識することが重要だ。期待する成果物を生成するのに適切なタイプを選べば、よりスムーズに利用できるだろう。
さらに、複数のArtifactsタイプを組み合わせて利用するのもおすすめだ。
たとえばMarkdown + SVG。テキスト主体の文書(Markdown)に、視覚的な説明(SVG)を追加することで、理解しやすい技術文書やブログ記事が作成できる。
HTML + React Componentの組み合わせは、静的なHTML構造に動的なReactコンポーネントを組み込んだインタラクティブなウェブページのプロトタイピングに最適だ。
Regular Code + Mermaid Diagramは、コード例(Regular Code)と視覚的なフロー図(Mermaid)を組み合わせることでアルゴリズムや処理フローの説明が容易になる。
LaTeX + SVGは、数式(LaTeX)とカスタムグラフ(SVG)を組み合わせることで、高度な科学的内容を正確に表現できる。
Markdown + React Componentは、説明文(Markdown)と実際に操作可能なUI要素(React)を組み合わせることでインタラクティブなチュートリアルが作成できる。
利用制限はもう少しなんとかならないものか
最後に少しだけ苦言を。Claude 3.5 SonnetおよびArtifactsは無料プランで利用することも可能だが、すぐに利用制限に引っかかってしまう。
それはまだしょうがないと思えるのだが、問題は月額20米ドル(およそ3220円)の有料プランに加入していても、Artifactsに複雑なことをやらせると短いときは1時間すこし、質問数にして30くらいで制限(CAP)が来てしまうこともある。特にプログラム初心者はデバッグでハマるとほぼ確実に制限に達してしまう。ローンチ直後でアクセスが増加しているのはわかるが、もう少しなんとかならないものだろうか。
田口和裕(たぐちかずひろ)
1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
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