TVアニメ第2期も人気を博した「無職転生」が家庭用ゲームに登場!

『無職転生QoM』知られざる魔大陸編のお話はファン必見!戦闘は厳しめなので本気だそう【Steamゲームレビュー】

2024年07月01日 13時00分更新

文● Zenon/ASCII

●オリジナルストーリーが面白い!

 基本的にはTVアニメおよび原作小説にかなり忠実に描かれている印象だ。ただ、アニメや原作ではダイジェストで端折られた部分があった。本作では、その行間をオリジナルストーリーとして埋めている。

チャプター3で訪れる街「ソルティア」。TVアニメなどでは描かれなかった、ルーデウスたち「デッドエンド」の活動がここで紐解かれる

エリスの心温まるエピソードなどもあり、原作ファンとしてはとても面白かった

 詳細は省くが、とある遺跡の力で大事な人たちの安否を確かめるイベントが発生。魔大陸にいる間そりゃ気になってたよなというキャラクターの心情を描く、良いオリジナルストーリーだった。

オリジナルストーリーが入るチャプター3辺りから戦闘はかなり厳しくなってくる。雑魚戦でも通常攻撃オンリーの「AUTO」で進めるのは難しく、手動でスキルを選びながら戦う必要があった

「WEAK」と出る弱点属性のスキルを使い分け、大ダメージ!(こいつは炎に弱い)

BOOSTゲージを5つ消費すると使えるようになるSPECIALスキル。カットインが入り、特殊演出かつ大威力の攻撃を放てるので非常に頼もしい。エリスの場合は剣神流《無音の太刀》で、一瞬斬撃の音が消える演出も

中ボスクラスになると状態異常を付与してくるので、アクセサリや回復スキル、アイテムなどの事前準備が勝敗を分けることに(画像は混乱状態)

ただ全滅してもノーリスクで再戦が可能なので、そこは優しいと感じた。でもセーブは小まめに取っておくことをオススメする

●【まとめ】今後の展開にも期待!

 本作の総評としては、特に「無職転生」ファンには刺さるRPGに仕上がっていると感じた。原作ストーリーを忠実かつ丁寧になぞっているほか、オリジナルストーリーの品質も高い。

 ダンジョン探索のストレスはあまり感じず、バトル難易度は高めでやりごたえがある。スキルやアクセサリ強化といったやり込み要素もあるので、成長を実感できるのはポイントだ。

スキル習得画面。戦闘で得たAPを消費してスキルを習得できる。筆者はルーデウスを攻撃魔術寄りに育てて運用していた。原作にあるスキルを自由に使えるのは楽しい!

アクセサリ強化画面。最大3枠空いたスロットに、素材を使って特殊効果を自由に付与できる。よく使う属性を強化するなど、シナジーのあるものを選ぼう。ちなみにアクセサリは「ステータス画面」から装備できる

 また、物語が進むと「メモリアルキャラクター」として、実際にはその場にいなかったキャラクターをイマジナリーフレンドみたいな感じで仲間にできる。物語には絡まないが、戦闘時は非常に頼もしい存在に。

シルフィエットは回復魔術のエキスパート。探索時の回復でSPが枯渇しがちなので、マジ助かる。願わくばボタン1つで控えメンバーのSPを優先的に使って全快する「おまかせ回復」などの機能があったら、より快適だっただろう

 気になる点があるとすれば、原作を知っている前提で話が進むので完全な初見さんにはオススメしにくいといったところ。ダンジョン探索やバトルは非常に硬派な作りなので、ダンジョンRPG好きならお話を知らなくても楽しめるかもしれない。

 逆に普段ダンジョンRPGを遊ばない層でも、「無職転生」ファンなら買うべき一本であるとオススメしたい。難易度は「イージー、ノーマル、ハード」の3段階あるが、イージーなら比較的容易に進める。

試しにイージーでボスと戦ってみたら、ノーマルよりはるかに短時間で倒せた。ただ、雑魚戦はあまり差を感じなかったので、ヌルゲー化するほどの弱体化は入らない模様

逆にノーマル以上で戦うと、SPもアイテムもギリギリまで使う死闘を楽しめる。この辺りの難易度調整はさすがだ

 本作では魔大陸編というシナリオの都合上、アニメ2期の範囲までは進まないが、個人的には「冒険者編」や「魔法大学編」もゲームとして遊んでみたいところ。いちファンとして、今後のゲーム展開にも期待したい。

 

【ゲーム情報】

タイトル名:無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ Quest of Memories
ジャンル:無職転生RPG
販売:ブシロードゲームズ
プラットフォーム:Nintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/PC(Steam)
発売日:発売中(2024年6月20日)
価格:
 通常版:6380円(パッケージ/ダウンロード)
 初回限定版:9680円(パッケージ)
プレイ人数:1人
CERO:B(12歳以上対象)

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