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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第66回

有名人そっくり、増え続けるAI音声 “声の権利”どう守る

2024年06月03日 07時00分更新

文● 新清士 編集●ASCII

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7万点以上の「生成音声」が公開されるサイトも

 ただし今後、生成AIによる音声はどんどんと増えていくことになるでしょう。

 例えば、音声データさえ用意すれば、自動的に生成AI音声を作り出す「Voice-models」というサービスが登場しています。クオリティーには限界があるものの、作成されて公開されている音声だけで7万点を超えています。ただし、経済的な被害といえるほどの影響が出ているのかははっきりしません。

 声と生成AIについての分野は、新しい分野であるため、世界的に見ても、まだまだ法的な議論はこれからという形で、どのように社会的な汎用ルールに落ち着いていくのかはまだはっきりしません。もちろん犯罪に利用することは現在でも許されるものではありませんが、どこまで技術の発展が進むのかには注視が必要でしょう。

 

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

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