高い目標を目指す
「まずは、2024年度の業績を達成することが第一義である」と目標を定める。社長交代の発表と同じ日に発表した2024年度の業績見通しは、売上高が前年比3.3%増の4兆5400億円、営業利益は8.4%増の4250億円、経常利益は10.0%増の3900億円、当期純利益は2.6%増の2670億円と、過去最高業績の更新が目標。社長就任初年度から高いハードルに挑むことになる。
「COOとして、現場を知り、意見を聞き、その上で議論し、意思決定をする。高い目標とテーマを設定し、実行することが、業績目標の達成につながる」と、ダイキンが得意とする、経営陣と現場の距離が近い体制を生かしながら、業績向上を目指す。
さらに竹中次期社長は、「既存事業の収益力を高めること、環境課題解決を進めることが重要である。また、既存のビシネスモデルだけでは大きな成長は見込めないという危機意識もある。価値の高いソリューション事業や、デバイスの回収および再生に代表される循環型ビジネス、サーキュラエコノミーなど、いまの時代に求められる事業を経営の柱にしなくてはならないと考えている」と語り、「変化を先読みして、新たなことにトライし、実行しながら変化する。外部との共創も強化し、新しい技術、新しい商品、新しいシステム、新しいビジネスへの進化にも取り組みたい」と述べている。
「素直な心を持って、人の意見を聞くことを心がけている」とする竹中次期社長は、「グローバル9万8000人の従業員一人ひとりが、誇りとやりがいを持って、挑戦し、成長できる会社を目指したい」と語る。
現場を熟知する竹中次期社長が、ダイキン工業の成長戦略を、さらに強くドライブさせることになる。
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