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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第64回

自分好みのAIチャット相手を簡単に作れる「Dify」が面白い

2024年05月20日 07時00分更新

文● 新清士 編集●ASCII

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筆者が30分で作成した「AIと著作権」の専門家になった明日来子さんチャットボット

 生成AI界隈で話題になっているAIサービス「Dify.AI」がなかなか面白いですよ。Dify.AIは、スタートアップの米LangGeniusが用意している大規模言語モデル(LLM)用のWebUI環境を利用して、いろいろなシステムを組み込むことで、プログラムを書くことなく簡単にチャットbotなどのネイティブAIアプリを開発できるサービスです。

 Difyは大きく「チャットボット」、「エージェント」、「ワークフロー」の3つの機能に分かれており、簡単なチャットボットから、複数のLLMを組み合わせた複雑な動作をさせるように設計するものまで、多様なアプリを開発することが可能です。ChatGPTから、Claude 3、Geminiなどの主要なLLMをAPIから呼び出すことができるので、それらを組み合わせてサービスを作ることも可能です。例えばOpenAIのAPIキーを生成してDifyに入力すると「GPT-4」などを使ったチャットボットが作れるようになります。

LLMモデルの設定画面。主要なモデルはほとんどカバーされている。筆者はOpenAIとCommand R+のcohere、LM Studioを動作させるためにLocalAIを設定している

 チャットボットの場合でも「コンテキスト」をナレッジとして読み込むことができるため、外部の知識を登録するとデータを参照して答えるいわゆる「RAG(Retrieval Augmented Generation、取得拡張生成)」機能を使うこともできます。

 もちろんPythonなどのプログラム言語を書いていけば、そうした設定を作ることは決して難しい技術ではないのですが、それでも手間と感じられる部分でした。Difyを使うことで、30分もあればチャットボットの基本的な環境を作り上げることができ、また、一度環境を作ってしまえば、すぐにテストを行い、挙動を確認することができます。最初のセッティングがほとんど手間いらずに作れてしまうところに、圧倒的な便利さがあります。

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