OpenAIは5月16日(現地時間)、同社が提供するチャット型AI「ChatGPT」のデータ分析機能を強化。グーグルの「Googleドライブ」およびマイクロソフトの「OneDrive」から直接ファイルをアップロードすることが可能になったほか、いくつかの機能が追加された。
データを自動的に分析
機能強化は「ChatGPT Plus」「Team」「Enterprise」ユーザー向けの「GPT-4o」が対象となり、本日より今後数週間で利用可能になる。
機能強化後にCSVなどのデータファイルをアップロードすると、ChatGPTが自動的にPythonのコードを実行し、データ分析を開始する。
これにより、大規模なデータセットのマージやクリーニング、チャートの作成、分析といったさまざまなデータタスクを処理できるようになる。
例えば、ChatGPTにCSVファイルをアップロードすると、
自動的にプログラムが実行されテーブル表示される。
テーブルを拡大することも可能。右側には分析内容が表示されている。
GoogleドライブやOneDriveから直接ファイルを追加
わざわざデスクトップにファイルをダウンロードしなくても、直接GoogleドライブやOneDriveから直接様々な種類のファイルを追加できるようになった。
読み込み可能なフォーマットはグーグル「スプレッドシート」「ドキュメント」「スライド」、マイクロソフト「Excel」「Word」「PowerPoint」となっている。
Googleドライブからアップロードを選択。
Googleドライブ内のファイルを直接選択。
スプレッドシートがそのまま表示され、続けて下部にデータの分析が表示される。
拡張可能なビューで表やグラフを操作
データを追加すると、ChatGPTはインタラクティブなテーブルを作成する。テーブル内の特定の領域をクリックしてフォローアップの質問をしたり、ChatGPTが提案するプロンプトから選択して高度な分析をすることも可能だ。
ここでは複数のスプレッドシートを組み合わせて一枚のテーブルにまとめている。
それを元にタイプ別に分類したピボットテーブルを作成。
さらに国ごとに分類した。このようにテーブルや表をChatGPT内で自由に操作できるのだ。
プレゼンテーション用のチャートをカスタマイズ
棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図などを会話形式でカスタマイズすることもできるようになった。また、作成したグラフはそのままダウンロードしてプレゼンテーションや文書で使用することもできる。
グラフの色をカスタマイズしているところ。
この機能強化により、データ分析の知識が少ない初心者でも詳細な分析を簡単に実行することができるようになることが期待される一方、専門家は日常的なデータクリーニングタスクなどにかかる時間を大幅に節約できるだろう。