メルマガはこちらから

PAGE
TOP

5年間で累計6500件のビジネスアイデア 保険の枠を越えた“進化”目指す、MS&ADグループが取り組むイノベーションプログラム

JAPAN INNOVATION DAY 2024――社会課題解決に向けた事業アイデアを生み出す実践アプローチ ~MS&ADグループのイノベーション取組「チャレンジプログラム」~セッションレポート

連載
JAPAN INNOVATION DAY 2024

提供: MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社

1 2 3

 これまでの損害保険/生命保険ビジネスの枠を越えて、より広範な社会課題を解決するリスクソリューションプラットフォーマーへの進化を――。

 MS&ADインシュアランスグループホールディングス(以下、MS&ADグループ)では、「お客さまに保険本来の価値と合わせて補償・保障前後の価値の提供により、お客さまや社会が抱えるリスクや課題を解決すること」を掲げている。そうした従来からのビジネス変革を目指すため、新規ビジネスアイデアをグループで募集し、オープンイノベーションなど様々な手段で実現に取り組む「ビジネスイノベーション チャレンジプログラム」を展開してきた。2019年のスタート以降、累計でおよそ6500件のビジネスアイデアが寄せられ、そこから実現したサービスも出ている。

 5年目となった今年の同コンテストでは、グループ内から468件の応募があったという。2024年3月1日に開催された「JAPAN INNOVATION DAY 2024」の同社セッションでは、そのうち7組の優秀ビジネスアイデアが紹介された。

「リスクソリューションプラットフォーマー」を目指すMS&ADグループ

 MS&ADグループでは、「レジリエントでサステナブルな社会を支える」というビジョンのもと、従来の保険会社の役割を越えた「リスクソリューションプラットフォーマー」への進化を目指しているという。

 リスクソリューションプラットフォーマーとは、いったいどんな存在なのか。同セッションの司会を務めたMS&ADインシュアランスグループホールディングスの稲葉正人氏は、次のように説明する。

「事故発生時の経済的損失の補填を行なうという本来の保険機能に加えて、事故が発生する前の予防・予兆、あるいは事故発生後の早期復旧を支援する、補償(保障)前後のサービスもあわせて提供することが、リスクソリューションプラットフォーマーの目指す姿です」(稲葉氏)

MS&ADインシュアランスグループホールディングス デジタルイノベーション部グループDX推進チーム 課長代理 稲葉正人氏

 実際に、MS&ADグループではさまざまなパートナーの協力を得ながら、30を超える新しいかたちのリスクソリューションサービスを展開してきた。たとえば、サイバー攻撃による被害を保険で補填するだけでなく、あらかじめ脆弱性診断を行なって被害防止につなげる「MS&ADサイバーリスクファインダー」。生命保険では、病気の予防や早期発見から、病後の重症化予防や再発予防までをトータルにサポートする「MSAケア」などだ。

“リスクソリューション・プラットフォーマー”として、事故や病気に対する経済損失の補填だけでなく、発生前の「予防」、発生後の「回復」をサポートするサービスの創造を目指している

従来の保険ビジネスの枠を越えたビジネスアイデアを募集、サービス化

 こうした新たなビジネスと提供価値の創造を加速させるため、MS&ADグループが2019年からスタートしたのが、「ビジネスイノベーション チャレンジプログラム」である。グループ社員3万人が、「デジタル」や「データ」を活用した新たなビジネスアイデアを応募し、優秀アイデアは実際のサービス化に向けた取り組みを行なう。

「この取り組みを通して、社員一人ひとりが、自身の置かれた環境の中でお客さまや地域・社会にどのように貢献できるのかを考え、実行していくことで、当社グループの目指す姿を実現できると考えている。また、取り組みを通じて習得した学びや気づきを各職場のメンバーに伝え、取り組みを拡げていくことにより、イノベーション風土の醸成に繋がる」(稲葉氏)という。

 同プログラムはサービス化も前提とした実践的なコンテストであり、実際にこのチャレンジプログラムから生まれたサービスもある。

同プログラムから生まれた新規ビジネスの例。自動車保険契約者が搭載するドライブレコーダー映像から道路補修が必要な場所をAIで自動抽出するサービス、自動車事故地点のデータを活用した安全な通学路策定を支援するサービス

 2023年度は、「補償(保障)前後の価値提供」と「3つの重点課題解決(多様な人々の幸福、安心・安全な社会づくり、地球環境との共生)」をテーマにアイデアが募集され、468件の応募があった。審査を経て、そのうち14件が「優秀アイデア」と評価され、2024年度のサービス実現候補としてサービス化の取り組みを進めているという。

 今回のJAPAN INNOVATION DAY 2024では、この優秀アイデアのうち7件について、どのような社会課題を解決するものなのか、具体的にどんなサービスのかたちになるのかといったことが、それぞれの発案者からプレゼンテーションされた。以下では、発表された多様なアイデアの概要をご紹介する。

1 2 3

合わせて読みたい編集者オススメ記事

バックナンバー