これがヴァニラ飯!親密度を上げて見られる膨大な会話数よ
主人公をはじめとするキャラクター間には、それぞれが「親密度」というパラメーターがある。同じパーティーで組んで戦うと増えていき、一定ラインに達するとフィールド上でミニイベントが発生するシステムだ。
物語の中盤以降には、特に信頼のおける仲間を1人を選ぶイベントが発生。これがまた誰にしようか、すごく悩むものとなった。
親密度自体は終盤なら比較的簡単に上げられる。「ヴァニラ飯」とも言われる力の入った作画の料理を、大きな街の宿屋で食べ続ければ一気にMAXまで上昇可能だ。
親密度が高いと、同じパーティーに編成した際にステータスボーナスも加算される。正直そこまでやらなくてもいいが、対人戦を極めたい場合は必須なのだろう。
そして主人公と推しのキャラクターの親密度を上げたら、特定の1人を選ぶイベントへ進もう。筆者はセーブ&ロードで1人1人イベント内容を確認していった。……え、みんなやるでしょ!?
正直、全キャラの会話までは追いきれないが、この作り込みは妥協を許さないヴァニラウェアの本気を感じた。あなたは誰と誓いを交わしますか?
【まとめ】派手さはないが堅実、王道のSRPGで遊びやすさは◎
約55時間かけてプラチナトロフィー獲得までプレイした感想としては、程良い「やり切った感」を味わえてとても気分がいい、といったところ。
物語もやり込みもキレイに片付き、なんなら「もう一周」別の進め方で遊びたくなるような心境だ。たとえば、あらゆる選択肢で「非情な決断」を下したらどうなるのか?など。
また、最初から最後までド派手なムービーなどはなく、終始会話劇で物語が進行した。この点については人によっては物足りなく感じるかもしれないが、筆者としてはテンポ良しで好印象。表情や身振りなどの演出もあるので、むしろ細かなこだわりを強く感じたくらいだ。
戦闘面は考えることが多い反面、難易度を下げれば脳筋プレイも可能なバランス調整になっており「お見事」のひと言。複雑なシステムなので、バランス調整は本当に大変だっただろうなと思う。
個人的には各地方で仲間になったメンバーごとにパーティーを編成することが多かった(それでクラスのバランスが取れるようになっていた)ので、もっとごちゃ混ぜなパーティー編成で進めたら、別の楽しみもあったかもしれない。
物語に関しては「王道」と評したが、決してすべてが予想通りに展開したわけでもなかった。「こうだろうなぁ」という予想が、終盤に「えっ、そうだったの!?」と驚きのどんでん返しに見舞われることも。それもあって、記憶に残るエピソードが多かったと感じている。
全体的に丁寧かつ、作り手のこだわりが良く反映された本作。制作期間10年という重みは伊達ではないので、まだプレイしていない人はぜひ遊んでみてほしい。5時間遊べてデータを引き継げる体験版も配信中だ。
【ゲーム情報】
タイトル:ユニコーンオーバーロード
ジャンル:シミュレーションRPG
販売:アトラス
開発:アトラス、ヴァニラウェア
プラットフォーム:Nintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/Xbox Series X|S
発売日:発売中(2024年3月8日)
価格:
通常版:8778円(パッケージ/ダウンロード)
限定版:1万7578円(パッケージ)
ダウンロード豪華版:1万3178円(ダウンロード)
プレイ人数:1人(オンラインプレイ要素あり)
CERO:C(15歳以上対象)
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