安否確認にLINEは便利ですが……
ASCII.jpのYouTubeチャンネル特番からスピンアウトした「思わずヒヤッと/ホッとした、ネットにまつわる怖い話」を紹介する連載第34回。
今回は「緊急時の連絡方法が皆目見当つかずヒヤリ」をお届けします。
災害時、LINEが使えない両親への安否確認は?
能登半島地震を機に自宅の防災計画を練っています。
しかし実家の両親はLINEなどスマホアプリの操作方法を覚えられないと言います。これでは緊急時に連絡を取れないという致命的な問題は解決できません。めったに会えない遠方の親戚の連絡先も電話番号以外知らない状態です。
とりあえず家族の安全最優先で、あとは諦めるしかないかな……と、ヒヤッとするまでもなくもはや諦めの気分です。
今回のヒヤリ案件は、災害時の緊急連絡網をどうにかしたい投稿者さんからの、ある種の嘆きとも言えるものです。
投稿者さんも言及している通り、2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」によって、石川県の能登半島地方を中心に甚大な被害がおよぶこととなりました。そしてこの原稿を執筆している2024年3月中旬においても、まだ多くの住民が避難生活を送っています。被害に遭われた方々に心からお見舞いするとともに一刻も早い地域の復興をお祈りしています。
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こういった大きな災害では、電気やガス、水道といった生活に必要なインフラが停止しがち。そして現代生活においてもう1つ重要なインフラとなっているのが通信です。ネットが利用できれば、スマホによる安否確認やさまざまな情報の入手が可能であり、災害時に強力な味方となってくれることは確実です。
通信事業者各社も災害時には迅速な通信設備の復旧を進める方針を貫いていて、今回の能登半島地震においてもかなり早期の段階で通信が可能な状況となっていました。また各通信事業者は災害用伝言板を提供し、有事の際の安否確認を可能にしているので、そちらもぜひ活用すべきでしょう。
さらに言うなら、スマホを利用できることでゲームや各種エンタメコンテンツを楽しむこともできるので、災害時にも精神的な負担を軽減できる可能性は高いでしょう。
そういった意味でも、投稿者さんには親御さんに対してぜひともスマホおよび各種アプリの使い方を伝授していただきたいと強く思います。たとえばLINEを使えば、電話回線が不調な場合でも遠く離れた家族との連絡が可能になります。甚大な災害が発生した場合には「LINE安否確認」機能で自身の状況を知らせることもできますし、自分が住む地域の防災情報を受け取ることもできます。
またX(旧Twitter)では、内閣府防災、首相官邸(災害・危機管理情報)、総務省消防庁、国土交通省、東京都防災、NHK生活・防災、ウェザーニュースといったアカウントをフォローしておくことで災害時にさまざまな情報を入手することも可能です。
なおこれらのアカウントは、Xの公式ブログ「災害に備えるためのTwitter活用法」にてピックアップされているものです。
まさにスマホは、災害時の「ホットライン」として活用できるのです。投稿者さんには、諦める前に「今後の災害対策に有用である」ということを強調しながらなんとかスマホを活用するよう親御さんを説得していただきたいところです。
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