「24アプリで月3800時間を削減」、自社開発した簡単データ分析アプリをSnowflake説明会で紹介
NTTドコモ、Streamlit利用の“ポチポチ分析アプリ”開発で社内データ活用を促進
2024年03月04日 10時00分更新
Snowflakeは2024年2月22日、「Snowflake Streamlit」を採用したNTTドコモにおける全社規模のデータ活用プロジェクトについての記者説明会を開催した。
ゲストスピーカーとしてNTTドコモ データプラットフォーム部 部長の鈴木敬氏が出席し、約9900万のdポイント会員データの活用を社内で積極化させていくうえでの課題と解決策、今後のさらなるデータ活用促進の方針などを語った。Streamlitを使って自社開発した、「画面をポチポチ選択していけば結果が出る」いくつかの簡易データ分析アプリも紹介した。
Streamlitが有用なのは、データ活用には「試行錯誤」が不可欠だから
説明会ではまず、Snowflakeの井口和弘氏が、Streamlitの概要とSnowflakeが買収した背景について説明を行った。
Streamlitは、Pythonをベースとしたオープンソースのフロントエンド/UIライブラリである。わずかなPythonコーディングだけで、データをビジュアライズするアプリを開発できることから、Snowflakeが2022年3月に買収した。2023年12月には、Snowflakeプラットフォーム内でStreamlitアプリを簡単に構築/共有できる「Streamlit in Snowflake」の一般提供も開始している。
「Streamlitは、もともとは“Google X”という機械学習プロジェクトをやっていた3人が2013年に立ち上げた。機械学習やデータ分析の成果を活用するためにはWebやJavaなどのアプリにする必要があるが、このアプリ化の作業がすごく大変。何か良い方法がないかということで作ったのが、Pythonで簡単にアプリが作れるStreamlitだった」(Snowflake 井口氏)
特にデータ活用の取り組みは、最初から“正解の出し方”がわかっているようなケースはごく少なく、「試行錯誤」「トライ&エラー」と切り離せないものだ。多様かつ大量のデータ群から真にビジネス価値のあるデータを見つけ出すまでには、データの抽出と可視化、ビジネスチームによる評価とフィードバックを何度も繰り返す必要があり、ニーズの変化に応じてアプリも繰り返し作り替える必要がある。井口氏は、Streamlitはこうした企業内での試行錯誤のサイクルを加速させることに貢献できると説明する。
現在ではFortune 50企業の80%がStreamlitを利用しているという。井口氏は、Streamlitを利用することでさまざまなデータアプリが開発可能であることも紹介した。