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東大、NTT、NICTが発表。スパコンを超える“万能”光量子コンピューター実現に突破口

“誤り耐性”実現に近づく 量子性強い光パルスで計算できる世界初の光量子計算基盤

2025年01月20日 16時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 東京大学の研究チーム、NTT、およびNICT(情報通信研究機構)は、2025年1月17日、「量子性の強い光パルス」で計算できる世界初の汎用型光量子計算プラットフォームを実現したことを発表した。

今回実現した独自の光量子コンピューター方式

 量子コンピューターには、超伝導、中性原子、イオン、シリコン、そして光など、多様な実現方法が存在する。その中でも、光方式の量子コンピューターは、他方式とは違ってほぼ常温常圧で動作すること、高クロック周波数(演算処理1つ1つが高速)で計算できること、光通信で培われてきた超高速光技術が有用なアセット(資源)になること、といった利点を持つ。

 特に近年、光の波に連続的な情報を持たせて計算する「光の連続量方式」が進展しており、同方式で汎用的な計算を目指した光量子計算プラットフォームがいくつか実現されている。しかし、同方式のプラットフォームはすべて、行える演算の種類が「線形演算」のみの不完全なもので、大規模化しても現代のコンピューターより高速に計算することができなかった。

 「非線形演算」にも対応するには、量子性の強い光パルスを導入する必要があるが、ランダムなタイミングでしか発生させることができず、その発生タイミングと演算処理のタイミングを合わせる技術的な難しさが障壁になっていたという。

 今回、東京大学の研究グループでは、非線形演算を可能にする量子性の強い光パルスを光量子計算プラットフォームに導入することに世界で初めて成功した。このプラットフォームは、量子性の強い光パルス1個を発生させ、それに対してさまざまな線形演算を繰り返し、何ステップでも実行できる機能を備えている。

 東京大学の研究チームが蓄積してきた光量子コンピューターの独自の要素技術、NTTが開発した光パラメトリック増幅器、NICTが開発した超伝導光子検出器を結集させ、既存プラットフォームを技術刷新することによって実現した。

 詳しい手法と成果については、報道資料で解説されている。

今回開発した光量子計算プラットフォーム

 このプラットフォームを拡張していくことで、線形演算も非線形演算も含め、あらゆる計算が実行できる万能な光量子コンピューターの実現へとつながっていく。さらには、量子性の強い光パルスを用いれば、将来的には量子コンピューターで正確な計算結果を得るために不可欠な「量子誤り訂正処理」も行えるようになるという。

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