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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第116回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2023年12月23日~2024年1月5日

経営層の7割が生成AIを業務活用、企業のコンプラ違反事例トップ3、サーバーレスコンテナの利用増加、ほか

2024年01月09日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2023年12月23日~2024年1月5日)は、業務における生成AI活用の最新動向、企業におけるコンプライアンス違反の実態や担当者の課題、コンテナ技術の利用実態、日系企業の中国市場における従業員規模ランキングについてのデータを紹介します。

[生成AI]生成AIを日常的に業務利用する人は31%、経営層でも73%が生成AIを活用(エクサウィザーズ、2023年12月25日)
・業務で日常的に生成AIを活用する人は31%、前回から25ポイント増
・経営層でも4分の1が日常的に生成AIを活用
・希望者や部署に限定した導入では約7割が「ほぼ使われていない」

 2023年4月、8月に続き3回目となる生成AIの利用実態アンケートより。522社695人から回答を得た。生成AIの活用度をレベル1~5に分けると、レベル4(時々使用)と5(日常的に使用)の合計は前回の61.8%から71.2%へと上昇した。レベル5の利用者は、3割以上が「1日5回以上利用している」という。一方で、「希望者のみ」の限定導入では74.5%が、同様に「対象部署を決めて導入」でも67.3%が「ほぼ使われていない」と回答しており、全社的な導入と活用促進策の実施が必要であることも明らかになった。

生成AIを「日常的に使用」(レベル5)は、前回の20.3%から31.5%に増えた(出典:エクサウィザーズ)

社員同様、経営層の本格活用も増えている(出典:エクサウィザーズ)

生成AI活用がレベル4以上の業界。電力・ガス・運輸が伸び、建設や卸・小売は減少(出典:エクサウィザーズ)

[コンプライアンス][経営]39%の企業が過去1年以内にコンプライアンス違反が発生、違反事例トップは「パワハラ」(LegalOn Technologies、2023年12月25日)
・コンプライアンスに課題があると感じている担当者は71%
・39%が「過去1年以内に企業でコンプライアンス違反が発生」
・最多の事例は「パワーハラスメント(パワハラ)」(69%)

 企業のコンプライアンス担当者300人を対象にした調査。自社のコンプライアンスに関する課題が「ある」という回答は71%。具体的な課題として「施策担当者の時間不足」「社内ルールが読まれない」「研修の習熟度」などが挙がる。また52%が、昨今のコンプライアンス違反の報道を受けて、新たに施策を開始したと回答。過去1年以内にコンプライアンス違反が発生したという企業は39%、事例のトップ3は「パワーハラスメント(パワハラ)」(69%)、「セクシャルハラスメント(セクハラ)」(42%)、「情報漏洩や情報の不正使用」(35%)だった。

コンプライアンスの課題トップは、施策担当者の時間不足(出典:LegalOn Technologies)

過去1年以内にコンプライアンス違反が発生した企業は39%(出典:LegalOn Technologies)

過去1年以内に発生したコンプライアンス違反事例。パワハラ、セクハラ、情報漏洩がトップ3となった(出典:LegalOn Technologies)

[コンテナ]コンテナ利用企業の46%がサーバーレスコンテナを採用(Datadog、2023年12月21日)
・コンテナ利用企業の46%がサーバーレスコンテナを採用、2年前から15ポイント増
・Kubernetesワークロードの65%以上が要求されたCPUとメモリの半分未満しか使用していない
・コンテナ型ワークロードにおけるGPUベースのコンピューティング使用率は前年比58%増

 同社の顧客が実行した24億以上のコンテナのデータを調査し、「コンテナ利用に関する10のインサイト」としてまとめた。5回目の年次レポートとなる。サーバーレスコンテナの人気が高まっており、コンテナ利用企業の46%が実行していた。また機械学習やLLMのトレンドを受け、コンテナ型ワークロードにおけるGPUベースのコンピューティング使用率は前年比で58%も増加した。課題として、Kubernetesワークロードの65%以上が要求されたCPUとメモリの半分未満しか使用しておらず、ワークロードのサイジング問題を指摘している。

[世界]中国の日系企業の従業員数ランキング、トップ10を製造業が占める(リスクモンスターグループ、2023年12月26日)
・中国の日系企業で最大の従業員数は「パナソニックホールディングス」の7万人
・3位から5位は「日産自動車」「トヨタ自動車」「本田技研工業」と自動車企業が占める
・トップ10はすべて製造業、前回の小売・飲食業から変化

 リスクモンスターチャイナが、中国日系企業データベースなどから中国の日系企業を従業員(中国で採用し、社会保険に加入している社員、2023年3月時点)の数を調べた「中国日系企業の従業員数」より。トップの「パナソニックホールディングス」は現地従業員数7万4128人。「松下万宝(广州)圧縮機有限公司」と「松下新エネルギー(蘇州)有限公司」のグループ企業2社に集中しており、圧縮機と車載バッテリー分野に注力していることがうかがえる。前回は小売・飲食業が多くを占めていたが、今回は10社すべて製造業となった。日系製造業が中国に大規模な工場を建設し、人的資源を集中させてきたため、と分析している。

従業員数が多い中国の日系企業ランキング(出典:リスクモンスターグループ)

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  • 角川アスキー総合研究所