公立千歳科学技術大学の学生が AI・AR と iPad を活用してアプリ開発で地域課題の解決に挑戦
Claris International Inc.
Apple提供の機械学習モデル作成ツール「Create ML」などとの連携が容易で短期間でアプリ開発が可能なローコード開発ツール Claris FileMakerをPBL(課題解決型学習)の推進に採用
2023年11月8日 - ローコード開発プラットフォームを提供する Claris International Inc.(本社:米国 カリフォルニア州、CEO:ブラッド フライターグ 以下、Claris)は、 公立千歳科学技術大学(北海道千歳市)曽我研究室の学生の FileMaker 活用成功事例ビデオを発表しました。学生たちがローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」および Apple が提供する機械学習ツールキット「Create ML」などを活用して研究を進め、その成果が地域の課題解決に寄与したというものです。同大学は 2019 年 4 月の公立大学化とともに「地域連携センター」を設置するなど、Project Based Learning (課題解決型学習)に積極的に取り組んでいます。曽我研究室では地域と連携して課題を解決するためのサービスの企画・提案およびアプリ構築を行っており、「機械学習による支笏湖の鏡面現象予測」、「桜の開花予測」、「世界遺産である埋蔵文化財の AR(拡張現実)」などのアプリを短期間で実装し、地元観光サービスの向上に寄与しました。
背景:
公立千歳科学技術大学 曽我研究室では、文部科学省が推奨するアクティブラーニングを実践。学生が地元企業や公共機関などに実際に足を運び、地域の人々と連携して課題を見つけ、それを解決するためのサービスの企画、提案、システム構築を行う PBL (課題解決型学習)を通して学びを深めています。
また、公立千歳科学技術大学では、Clarisが人材育成や地域の課題解決に取り組む教育機関を対象に無償で Claris FileMaker のライセンスを提供する「FileMaker キャンパスプログラム」を 2013 年から導入し、短期間でアプリ開発が可能なローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」を長年ICT教育に活用しています。
研究成果:
支笏湖の鏡面現象を予測
日本最北の不凍湖、支笏湖(しこつこ)は、鏡面現象(景色などが鏡のように水面に反射する現象)で人気の観光地ですが、5 月から 7 月の期間に観光客が減少傾向にあるという課題を抱えています。また鏡面現象の成立には明確な基準が存在せず、それまで現象が発現したか否かは主観で決定がなされていました。
同研究室は、写真から鏡面現象か否かを判定する機械学習モデルを Apple が提供する機械学習ツールキット「Create ML」を活用して 「Core ML」 のモデルを作成。現地に設置したカメラや、気温・風速・気圧を測定するセンサーの情報から、「現在鏡面現象が起きているか・将来起きるか」の予測を可能にするカスタム App を FileMaker で構築しました。また、過去の鏡面現象の発生頻度などの情報提供や、実際の鏡面の発現をリアルタイムで通知する機能も実装し、観光客の集客にも寄与しています。
世界遺産の埋蔵文化財を AR で再現
千歳市埋蔵文化財センターでは、世界遺産である北海道・北東北の縄文遺跡群の一つ、キウス周堤墓群の発掘調査で出土した文化財の展示を行っています。しかしさまざまな問題から、出土品の全てを展示できないという課題がありました。
同研究室は AR(拡張現実)技術を活用し、来館者が iPad で閲覧したい展示物を選択し、展示エリアに端末をかざすと、立体モデル化された展示品を 360° さまざまな角度から見ることができ、音声ガイドが自動で流れるというサービスを提供。限られたスペースで多くの埋蔵文化財を実寸大で展示することに成功しました。立体モデルは「Scaniverse - 3D Scanner」「Blender」「Reality Composer」を用いて作成し、ガイドのためのアプリは FileMaker で構築しています。
桜の開花予測やシャトルバスの混雑度予測などの研究も短期間で実現
同研究室の卒業研究では他にも、桜の開花予測や学生が利用するシャトルバスの混雑度予測、千歳水族館への来館を促進するためのアプリ提案、地元企業の古資料のデジタルアーカイブ化など、FileMaker とさまざまなテクノロジーを組み合わせた研究を行っています。4 月の研究開始から研究成果の発表まで、わずか 10 か月という短期間で、地域の課題発見からヒアリング、企画、システム構築、ユーザテストと実装したアプリの改良までを行います。
公立千歳科学技術大学 教授の曽我聡起氏は、以下のように述べています。
「FileMaker が機械学習に対応し、AI を活用できるようになったのは非常に大きなことです。PBL を通じて、総合的な視点で能動的に学習し、Apple が 提供するさまざまな技術を応用して地域課題の解決へ向けた提案ができていると思います。仕様に従ったコーディングをするプログラミングも大切ですが、そのプログラムで実現する先のことも考え、社会で本当に役立つものを考えられる先進的な人材に育ってくれることを期待しています」
アプリ開発者として活躍しながらも、公立千歳科学技術大学で 非常勤講師として支援してきた Claris パートナー株式会社 DBPowers の有賀 啓之氏は、次のように述べています。
「Create ML で作られた Core ML は、Apple のデバイス上で AI を高速かつ省電力で実行できます。 iPhone や iPad がネット圏外でも利用できますし、高速に処理できます。FileMaker と組み合わせることで、簡単にアプリとして実装することが可能ですので学生は短期間にさまざまな課題に取り組むことが可能です」
本事例の詳細とビデオはこちらからご覧いただけます。
https://www.claris.com/ja/customers/stories/chitose
【Claris International Inc. について】
Claris International Inc. は短期間のローコード開発が可能な世界トップクラスのプラットフォームを開発し、 規模を問わずあらゆる企業でデジタルトランスフォーメーションを実現できるように、問題解決者を支援する一連のサービスを提供しています。中小企業とフォーチュン 500 企業で 130 万人以上のユーザに利用されています。Apple Inc. の一員である Claris は 20 年以上にわたってビジネスを成功させてきた比類のない実績を持ち、イギリス、中国、オーストラリアなど世界各地で事業を展開しています。
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