USBとBluetoothに対応するFIIOの「BTR7」
「iPhone 15」で手軽にハイレゾ再生を楽しむなら、アップル純正のUSB-C-3.5mmヘッドホンジャックアダプターを使う方法もあります。でもやはり、DACチップなど音質にこだわる部品を搭載したり、多彩な機能を備える外部オーディオ機器の方がハイレゾ再生には好都合。上質なサウンドが探求できます。
本稿ではFIIOの人気モデルから、Bluetoothレシーバー機能を併せ持つポータブルサイズのUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプ「BTR7」を中心に紹介します。
ESS TechnologyのDACチップ「ES9219C」とTHXのアンプ回路「THX AAA-28」を左右独立で搭載。4.4mm/5極のバランス接続端子に対応するイヤホンやヘッドホンを組み合わせると、力強く低ノイズで、音場の見晴らしがよいサウンドが楽しめます。
iPhone 15 PlusとUSB-Cケーブルで接続するだけで、アプリなどによる設定は不要。デフォルトではUSB接続を優先する仕様ですが、本体設定の「Input Priority」から優先したい接続方法をBluetoothまたはUAC(USBオーディオ)に固定することもできます。
Apple Musicで配信されている192kHz/24bitのハイレゾロスレス音源、イエスの『Roundabout』を聴いてみました。イヤホンはバランス接続に対応するベイヤーダイナミックの「Xelento Remote Gen 2」を組み合わせています。
BTR7のサウンドはディティールの描写がとても丁寧です。すみずみまでフォーカスを合わせた美しい風景写真を眺めているような臨場感。エレキベースの沈み込みも深く、立体的で奥行き方向にも広い音場を描きます。ハイレゾ対応のイヤホンの実力が存分に発揮されます。
BTR7のBluetooth接続については、ハイレゾワイヤレス再生にも対応します。iPhoneの場合は関係ありませんが、高音質オーディオコーデックのaptX AdaptiveとLDACが使えます。LDACに対応するソニーの最新XperiaやGoogle Pixel 8シリーズなど端末の場合、楽しみ方の幅がさらに広がります。
コンパクトな本体には3.5mm(アンバランス)接続時で約9時間、4.4mmバランス接続時で約8時間の連続使用に対応するバッテリーが内蔵されています。そして、側面の充電スイッチをOFFにするとiPhoneからバッテリーを引っ張ることなくリスニングが楽しめる機能がとても重宝します。
次回もFIIOのラインナップから「iPhone 15」とのUSB接続に対応するイヤホン、デスクトップ向けのDAC内蔵ヘッドホンアンプを紹介します。
製品ジャンル | ハイレゾ対応 USB内蔵ヘッドホンアンプ |
---|---|
ブランド | FIIO |
製品名 | BTR7 |
実売価格 | 3万3000円前後 |
BTチップ | QCC5124 |
DACチップ | ES9219C x2 |
Bluetooth | LDC/aptX Adaptive/aptX HD/aptX LL/aptX/AAC/SBC |
バッテリー容量 | 880mAh |
連続使用時間 | 3.5mmアンバランス 約9時間、4.4mmバランス 約8時間 |
外形寸法 | 39.6W×83.6H×14.6D mm |
質量 | 約68g |
製品ジャンル | ハイレゾ対応 有線イヤホン |
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ブランド | beyerdynamic |
製品名 | Xelento Remote 2nd Generation |
価格 | 14万8000円 |
形式 | 密閉 |
ドライバー | 11mm口径 TESLA.11ドライバー |
周波数帯域 | 10Hz〜50kHz |
インピーダンス | 16Ω |
感度 | 114dB(1mW) |
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。
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