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山根博士の海外モバイル通信 第660回

香港でpovo2.0の海外ローミングをテストしたら快適だった!

2023年08月08日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

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香港で電波をつかんでいるpovo2.0

始まったばかりのpovo2.0海外データローミングを
香港でさっそく使った

 KDDIのオンライン専用プラン「povo2.0」が海外ローミングを開始しました。これまでは日本国内でしか利用できず、povo2.0をメインに使っている人が海外へ行っても電波をつかめず不便でした。しかしこれからは、海外160の国や地域でそのまま使うことができます。

 海外ローミングですから料金は日本とは別建てです。注意しなくてはならないのは通話料金が割高なことで、着信にもお金がかかります。このあたりはドコモ「ahamo」など日本の他キャリアのローミングサービスでも同等。楽天のように専用アプリを使うサービス以外、海外ローミングでの通話は注意が必要です。

 一方、データ通信はトッピングを購入しなければデータは一切流れませんから誤課金の心配はありません。一番無難なのは海外に到着したら、空港のWi-Fiに接続してスマートフォンのpovo2.0アプリを起動し、海外データのトップアップを買うことでしょう。

 詳細についてはpovo2.0の海外ローミング案内ページに書かれています(povo海外ローミング)。

 今回は筆者の住む香港で使ってみました。povo2.0のSIMを入れたスマートフォンをWi-Fiに接続。povo2.0は現地キャリア(CMHK)につながりました。以前はアンテナマークが立たなかったのですが、今はしっかり海外ローミングが使えます。アプリのタブから「海外」を選ぶと、まだデータがトップアップされていないことがわかります。なお使用したのはau版のGalaxy Z Fold4で、電波は4Gを掴みました。

povo2.0アプリを香港で開く。スマホはWi-Fiに接続

 海外データは韓国やアメリカはお得なエリアトッピングがあるのですが、香港はないのでレギュラートッピングから選びます。お試しで0.5GB 640円を買ってみました。なお、国内データの選択画面同様、ページ構成も見やすいので買いやすいですね。

海外データのトッピング一覧も見やすい

 海外データを購入すると、ページ中央に残りのデータ残量が表示されます。購入しただけでは使えないので、日本であらかじめ購入しておくのもいいかもしれません。

0.5GBがトッピングされた

 海外データの利用開始はON/OFF操作があるのではなく、ネットワークの接続設定画面からローミングをONにするだけです。Wi-Fiを切るとアンテナピクトの横に「4G」とデータ通信の矢印が表示されました。

データローミングONで使用開始

 アプリに戻ると早速データを使い始めています。これがゼロになればデータは止まり、課金は一切されないのは安心感があります。

データ残量が減っていくのも見やすい

 さっそく香港の街中で使ってみました。まずは住宅街。下り15.7Mpbs、上り8.33Mpbsで、これくらいなのかな、というところ。ちなみに無料で2GBが使える楽天モバイルの海外ローミングは下りが10~20Mpbsなので、同じくらいは出るようです。

住宅街では下り15Mbps

 一方、繁華街に出てみると結構な速度が出てくれました。下り40.2Mbps、上り15.0Mbpsです。これくらいの速度だとYouTubeなどストリーミングサービスも快適です。ただしデータ量には限りがあるので、動画サービスなどは残量を見ながら使ったほうがいいでしょうね。

繁華街では40Mpbsが出た

 手軽に使えるpovo2.0の海外ローミング、海外渡航用の予備として契約しておくのもいいかもしれません。今後お得なエリアトッピングの種類が増えることに期待しましょう。

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