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業界人の《ことば》から 第549回

売上1兆円規模も視野に入る大塚商会、しかしそれはあくまで通過点

2023年07月31日 08時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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オフィスまるごと提案

 もうひとつ、新たな関係創りとして取り組むのが、オフィスまるごと提案だ。

 大塚商会が取り扱っている商材は、複合機、PC、サーバー、ソフトウェア、サービスなど多岐に渡り、仕入れ対象となっている企業数は約2400社にのぼるという。

大塚商会のひとこと

 「大塚商会は、オフィスで必要とされる、ほぼすべての商材を扱う世界的にも珍しいビジネスモデルを確立している企業である。多種多様なソリューションで、お客様をまるごとサポートすることができる」とし、「複写機を扱っているシステムインテグレータは少ない。今後、電子帳簿保存法などの動きもあり、複写機とサーバーをネットワークでつないで提案するといったことが増えるなかで、大塚商会は強みを発揮できる」とする。

 現在、大塚商会では、年間で29万2000社の企業に販売している。だが、そのうち、1種類の商材だけの取引となっている「O1」は68.9%、2種類以上の商材を取引している「O2」は18.9%、3種類となる「O3」は10.4%となっている。

大塚商会のひとこと

 「PCだけとか、たのめーるだけといった取引のお客様が約7割を占めている。言い換えれば、約7割のお客様が、オフィスで使っている他の商材を他社から購入していることになる。ビジネスを拡大する余地は大きい」とし、「営業は自分の売りやすいものを売るのではなく、お客様の困りごとを起点に提案をすれば、様々な製品を売ることができる。複数の商材を購入する比率が高まれば、顧客単価の上昇にもつながる。また、幅広い商材を扱うことで、特需に頼らない事業成長ができる」とする。これも100年企業として、大塚商会が目指す姿になる。

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