こんにちは! 平日は会社員、土日はレースクイーンで33連勤中の赤城ありさです! 今回はTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジ渋川伊香保で、ついにラリードライバーデビューを果たしました! というお話です。
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TOYATA GAZOO Racing ラリーチャレンジ(以下、TGRラリチャレ)は「誰でも手軽にエントリーできる」をコンセプトに、国内ラリーの入門編として全国各地で開催されています。今回、赤城ありさのデビュー戦となったのは群馬の名湯、伊香保温泉のある渋川市で開催された渋川伊香保ラウンドです。
走り屋マンガの金字塔「頭文字D」の舞台でもあるこの地でドライバーデビューができて、とっても感慨深いです。ちなみに芸名である「赤城」は、赤城山から取ってるんですよー!
マシンは前回のTGRラリチャレ公式練習会でお披露目した、高崎くす子ちゃんカラーの「DL 高崎くす子ヤリスCVT」。コドライバーは、昨年のWRCラリージャパンで見事3位表彰台に上がった元SKEの梅本まどかさんです。
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実は一緒に走るのは今回が初めてで、とっても緊張していましたが、会場に到着してからまどかさんの貫禄ある立ち振る舞いを見て、不安がいっぺんに吹き飛びました。タイムスケジュール管理も完璧で、すべてにおいてリードしてくださり、安心して初ラリーに臨むことができました。
TGRラリチャレは日曜1DAYで行なわれますが、前日の土曜にレッキ(下見走行)と公式車検を済ませることも可能です。私たちCJRT(クスコジュニアラリーチーム)も、前日にレッキと車検をしました。
初めてのレッキ。SSに向かうまでのリエゾンで、まどかさんとアイスブレークをします。前回のTGRラリチャレ公式練習会でコドライバーをしていただいた蔭山さんからまどかさんへ、私の走行の様子を事前に情報共有してくださっていたようです。
本当に超初心者であること、パニくるとレッキで左右を言い間違えること……ツッコミどころ満載です(笑)。 そして今回の目標を、「無傷で完走すること」と「ラリーを楽しむこと」としました! レッキではたくさんの参加車両が連なり、TGRラリチャレの人気の高さがうかがえます。今回の参加車両は参加上限の90台、私が参戦するC-4クラスだけでも16台がエントリーしています。
レッキが始まると30km/hほどでゆっくり路面状況を確認しながら、ペースノート作りをしました。私が左右を言い間違えないように、ステアリングのテーピングに「み(右)」「ひ(左)」を書き足した上で、コーナー前になるとまどかさんは「次は右ね」「左ね」と丁寧に口添えしてくれます。
3つのSSを終えてサービスパークに帰ってくると、今度は車検です。
メカニックレースクイーンでおなじみの、荏崎ろあちゃんがくす子ちゃん号で車検に向かいます。ろあちゃんは今年のSUPER GT GT300クラスの5号車「マッハ車検GAL」を務めています。ほかの記事で読んだ方もいらっしゃるかもしれません。
ラリーメカニックは2年目、動きも手慣れた感じがあります。細腕ながら逞しくタイヤを運ぶ姿は可愛くもあり、かっこいいです! ちなみに私は昨年の「マッハ車検GAL」だったため、ろあちゃんとは不思議なご縁を感じています。
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・大荒れの展開となったSUPER GT第3戦鈴鹿。冨林が駆る5号車マッハ号は19位完走(2023年)
・5号車マッハ号冨林、SUPER GT最終戦は不運なアクシデントで有終の美を飾れず(2022年)
こんな感じで前日の準備まではスムーズに終わりました。
迎えた本番当日、ヘルメットやグローブなどの装備品の積載を終えていざ出発……の前に。ラリーでは車両で過ごす時間が長いため、お手洗いを先に済ませ、ドリンクや常備薬など必要なものも載せておきます。
ドキドキのセレモニアルスタートでは、インタビューが行なわれました。マイクを向けられ、緊張のあまり「完走目指して頑張ります!」と声を震わせ一言。気の利いた湾岸ポエムを詠むつもりが、短かく答えるので精一杯の私でした……。真面目かッ!
スタートフラッグが振られると、生くす子ちゃん(RQ)の井上みづなちゃんと蒼 雪乃ちゃんが送り出してくれます。いつもは一緒にチームを応援している2人に見送られるなんて……、本当に私ドライバーになったんだなと改めて実感します。
最初のSS1。前日にレッキを行ない、車載の映像を見ながらペースノート合わせもバッチリ。ゆっくり着実に走っていこう。そう意気込みながら人生初のSSに入ります。ところが……。
コドライバーのまどかさんのリーディングに合わせて走るのは、今回が初です。すべて聞き取れる。聞き取れるんだけど、走りに落とし込めず、なんだか違和感を覚えます。この違和感の正体がわかったのが、SS2でした。
まどかさんは、早め早めに先のコーナーをリーディングしてくださり、コーナー直前にもう一度読み上げるスタイルです。これはWRCや全日本ラリーを走るベテランドライバーさんに合わせてのものだったのでしょう。ペースノート走行に不慣れで走行スピードの遅い私にはタイミングが合わず、上手く走りに落とし込めていないことに気づきます。コーナー直前のみで読み上げてもらうよう相談し、SS2を走り終えました。
3本目のSSはギャラリーSSとなっており、渋川スカイランドパークのカートコースです。スタートを待っていると、SS内で車両がクラッシュしたことを告げられます。カート用コースのため幅が狭くて難易度が高い上、ギャラリーSSなので絶対に失敗できない、とプレッシャーを感じます。スタートすると「絶対に完走する!」という思いが強すぎて、自分で思った以上に鈍足で何の旨味もない走りをしてしまいました。ちなみに、走行速度が遅かったので、ギャラリーさん的には写真が撮りやすかったとか……。
午前を走り終え、サービスに戻ると、今度はメカニックが主役です。ろあちゃんがマシンチェックに奮闘している間に、少し休息を取ります。梅干しを添えたおじやと炭酸抜きコーラを平らげるつもりが、あまりの緊張からお弁当を見ただけで胃が痛くなってしまう小心者の私。
ゼリー飲料を少しだけ口にしていると、まどかさんに「リラックスだよー」「ドライバーなんだから、遠慮せず休んでていいんだよ」と気遣われ、張り詰めていた緊張の糸が少しだけ緩んだのを感じます。私はレースクイーンとして来ているのではなく、ドライバーとしてここにいる。みんなで作り上げたマシン、チーム体制、協賛を受けた装備品など。すべてはドライバーとコドライバーが無事完走するために用意していただいたものです。 スポンサー様の社名も背負っています。
ここで緊張して、怖気づいてもいいことなんかない。「無傷で完走すること」と「ラリーを楽しむこと」。決意を新たに午後のセクションに出発します。
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