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田口和裕の「ChatGPTの使い方!」 第8回

仕事で使えるChatGPT まともに動くプログラムを作る #ノーコード #ローコード

2023年07月28日 09時00分更新

文● 田口和裕

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ChatGPTはコーディングが大得意

 ChatGPTの本体である大規模言語モデル「GPT-3.5」「GPT-4」は、インターネット上にあるウェブページ、書籍、記事など大量のテキストで事前学習したものだ。多くは自然言語(人間が普段使っている言語)で書かれたものだが、中にはコンピューター言語(コンピューターに指示を与えるための言語)で書かれたテキスト(コード)もそれなりの量が含まれているため、ChatGPTはコーディングに関する質問にも答えられる。

 さすがに「◯◯なプログラムを作って」のようなプロンプトですぐに動作するプログラムが出てくるようなことはないが、普段と同じようにチャット形式で対話していくことで、最終的には簡単なプログラムを作成するところまで持っていくことができる。今風の言葉で言ってしまえば「ノーコード/ローコード」プログラミングということになる。

ブラウザーで動くプログラムを作ってもらう

 それでは手はじめにブラウザーで動くプログラムをなにか作ってもらおう。ちなみに筆者はエンジニアではない。html、CSS、Javascriptの最低限の知識はあるが、プログラム言語でのコーディング経験は大昔にPHP(4.0)を少し触ったのと、最近必要にかられてPythonの初歩の初歩をかじった程度だ。

 まずはストレートに「ブラウザーで動作するプログラムをなにか作って欲しい」と聞いてみると、さすがに漠然としすぎているのか「具体的な要件やアイディアを教えて」と言われてしまった。

 そこで今回は西暦と和暦の変換プログラムを作ってもらうことにした。単に「西暦と和暦の変換プログラムを作ってください」としてもいいのだが、プログラムの場合は「要件」をしっかり入力したほうがいい結果が出ることが多い。

 要件とはプログラム開発を始める前に決めるべき事柄を指す。例えば、アプリケーションがなにをするのか、どのように動作するのか、それにはどんな機能が必要なのかといったことだ。

 要件は「入力欄に西暦で日時を入力すると和暦に変換して表示する」でいいだろう。入力欄のフォーマットとして「YYYY/MM/DD」、変換結果の表示形式を「昭和44年10月10日金曜日」と指定してみた。

 プロンプトを送信すると、一瞬でプログラムが生成された。コードを見てみるとHTMLとJavascriptで記述してあるようだ。実行方法として「このコードをHTMLファイルに保存し、ブラウザで開くと年号変換機が表示されます」と書いてあるのでそのようにしてみよう。

 コード表示欄の右上にある「Copy code」をクリックするとコードがクリップボードにコピーされる。

 テキストエディターにコードをペーストし、そのまま「henkan.html」という名前で保存。

 無事、プログラムが表示された。さっそく実行してみよう。

 入力欄に適当な日付を入れて「変換」ボタンをクリックすると、その下に和暦換算された日付が表示された。

 とても単純なプログラムとは言え、JavaScriptを使ったプログラムが拍子抜けするほど簡単に組めてしまった。もしかしてもっとすごいことできるんじゃないか?

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