ベネッセは小学生親子を対象に、生成AIを用いた新サービス「自由研究お助けAI」を提供する。同社が公開する自由研究の特集サイトからアクセスでき、夏休み期間の7月25日~9月11日の間、「進研ゼミ小学講座」の会員に限らず、保護者が利用登録すれば誰でも無料で活用できる。7月13日にはサービスの提供に先駆け、5組の小学生親子を招いた体験会が開催された。
サービスは親子で一緒に利用することを前提にしている。利用登録後にはAIの利用に伴う以下の留意事項が、「5つのルール」として提示されるようになっている。
1.必ずお子さまと保護者のかたで一緒に使う
2.自分の頭で考えてもらう
3.AIの回答内容が正しいか一緒に確認する
4.個人情報は入力しない
5.AIがつくったものはそのまま、まるごと使わない
承認すれば、AIキャラクターの「ラボリー」に話しかけられる。最初に学年や自由研究にかけられる日数、興味があることなど定型質問を入力。そこから子どもの興味関心に基づいて様々な質問を投げかけることで、自由研究の「テーマ決め」や「観点・アドバイス」に活用できる。1日にできる質問は10問まで、回答は200文字までという制限が設けられているほか、「読書感想文を書いて」のような質問には答えないようになっているという。
「生成AIに早く触れて学びに生かしてほしい」
システムはマイクロソフトの「Azure OpenAI Service」をベースに、自社開発したもの。入力内容が再学習には利用されないほか、ベネッセの知見をもとに、前述の読書感想文の例のような、制限すべきワードが設定されていて、目的外の利用はできない工夫がされている。
ベネッセでは4月からグループ社員1万5000人に、「Azure OpenAI Service」をベースにした「BenesseChat」を提供。6月からはコンタクトセンター業務でも、生成AIの活用を開始している。今回期間限定ながら、新たに生成AIを用いたサービス提供に踏み切った背景について、「これからの時代を生きていく子どもたちに、安心・安全の環境の中で、生成AIに早くから触れて学びに生かしてほしいと考えました」と、ベネッセコーポレーション 小学生事業本部 本部長の的場一成氏。