導入当時の「ボーイング767」も、この制限下でのフライトとなっていましたが、フライト実績が蓄積されるにつれエンジン性能の信頼性の高さが評価されるようになり、制限が緩和されていきます。その後、航続距離と胴体を延長した「767−300ER」が開発されたことで、飛行時間制限は180分まで緩和され、ANAを含め「ボーイング767」を国際線にも使用する航空会社が増加しました。2000年代に入って搭乗した中~大型機の「ボーイング787」や「エアバスA350」といった双発機も、今では当たり前のように国際線に就航しています。
40周年イベントに登壇した、1983年生まれで「ボーイング767」の同期となるANAの操縦士 中里恭洋さんは、「自分にとって飛行機らしい飛行機で、操縦がダイレクトに伝わる、毎日のフライトの中で自分を鍛えてくれる飛行機」と語り、40年ということで機材(機体)としても成熟期に入って、安全であると説明していました。
そんな歴史のある飛行機「ボーイング767」ですが、ANAではこれまで97機を保有してきたそう。もちろん、40年前に導入した「767-200」はすでに退役、胴体を6.43m延長した「767-300」も退役しています。現在は改良型の「767-300ER」が15機、そしてフレーター(貨物機)9機が、ANAグループ内で運航されています。
飛行場で767を見つけよう!
ちなみに、ほかのモデルと「ボーイング767」の見分け方ですが、まず垂直尾翼で先端がまっすぐになっているかどうか。また、主脚のタイヤは横から見ると2つ、機体の前方と後方に大きなドアがあり、翼の近くに小さなドアが2つあります。
現在ANAが運航している特別デザイン機の「鬼滅の刃 じぇっと-壱-」、「鬼滅の刃 じぇっと-弐-」は「ボーイング767」なので見つけやすいかも。またANA国際線仕様の「ボーイング767」は、翼の先がそりあがった「ウィングレッド」を装着しています。もし近いうちに飛行機に乗ることがあったり、空港に行く機会があれば、是非チェックしてみてください!

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